03時

あたいを見かけた 噂を聞いて
あんたが 港へ発つ汽車と
居所持たずの あたいを乗せた
夜汽車が 03時に すれ違う

忘れてゆくなら
窓もこんなに 滲みゃしない
あんたの涙と あたいの涙
夜汽車は 03時に すれ違う

そのまま切るなと 話は続く
あたいは 受話器の 手を離す
やさしい夜汽車が 着かないうちに
あたいは今夜も 町を出る

忘れてゆくなら
窓もこんなに 滲みゃしない
あんたの涙と あたいの涙
夜汽車は 03時に すれ違う

あんたを乗せてる まばゆい窓が
あたいにゃ何故でも 見られない
似合いの暮らしを つづけるために
あたいは今夜も 町を出る

忘れてゆくなら
窓もこんなに 滲みゃしない
あんたの涙と あたいの涙
夜汽車は 03時に すれ違う

あんたの涙と あたいの涙
夜汽車は 03時に すれ違う
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