瞼の裏には

枯れないように枯れないように 君がくれた想いに水を与え続けた
両手広げ飛び跳ねても覆いつくせないほどの大きい喜びに

ある日君のくれた想いは 花朽ちて葉が落ちて
知らぬ間に枯れていた
それは水が足りないから?
それともたくさんあげすぎてしまったから?

あの日僕のせいで悲しむ両目から全部流れて枯れてしまったの?

君の怒ったその素振(そぶ)りも君の笑ったその顔も
僕の何もない手が何もない手にそっと触れたことも
思い出しては口遊むよ 君が歌ったあの歌を
うれしい時にだけ口遊んでいた君の声が聴きたくて

悲しませたくない 歌を聴いていたい
その気持ちだけでは 君は枯れてしまうんだね

たとえそれが本心じゃなくても君に冷たくできないよ
悲しませなければつかめない喜びもあったのになぁ

君の怒ったその素振(そぶ)りも君の笑ったその顔も
僕の何もない手が何もない手にそっと触れたことも
思い出しては口遊むよ 君が歌ったあの歌を
目を閉じればまぶたの裏にいるんだよ
君がどこにもいかないように
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