秋雨前線

月に稲妻 走って
光る君が笑う
泣きそうだ

喩えられない
喩えなくていい
易しい音で踊るよに

雨足速く 呑み込まれてふたり
嵐の上におぼろな夜は行く

君を探して 走った
他の誰でもなく 君だけに

胸を張れない
隠せないくせに
花を束ねて願い事

追い風吹かず 挑むよ向い風
お話をして おやすみのキスまで

胸を張るんだ
隠さなくていい
花を束ねて誦るよに
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