闘牛士

薔薇を投げるなら 明日にしてくれ
今日は晴れやかに 受けてやれない
ただうつ向いて足早に歩く負け犬の気分さ
こんな顔みせたくないよ 俺だってつらいよ

老いた闘牛士 消える日暮れの
紅い太陽を思い出したよ
もう闘える情熱もなくし 影のようにたたずむ
さびしげなララバイだけが 似合いなら悲しい
ふと思い出したよ

悲しみを救うのは あなたの胸だろう
でも俺はぎりぎりの がまんをしたいのさ
さあ向うを向いてくれ

負けたみじめさに 沈む気分は
はしゃぐぐらいでは 戻せないだろう
ただ強がりを 見せているだけで
ずたずたの心は間違いに気づいた時の
闘牛士みたいさ ただ恐いだけだよ

明日までこのままで ひとりにさせてくれ
あなたはいい顔を いつでもしていたい
さあ向うを向いてくれ
×