Route 18

険しい顔して歩いてね、ってさ
すれちがう人達は勝手なこと言うもんだね。
今歩いてる道が坂道だからってさ
もうやめたら、なんて いいかげんなことばかり。

流れる景色に とどまるものはなく
形も不確かなまま 先へ。

回転速度を上げて
回らない頭で想う、あの声
笑われるだけならばまだ良くて
避けなきゃならないのは、
あの、先にあるカーブ

「なぁ。本当にそうなのか?」
…君は笑えない。
「ねぇ、そうでしょ?」
たずねながら答えは遠のく。

先々に伸びる 凸凹(デコボコ)な道 走って
いくつもの顔が うかんでは消えてくだけで。

過ぎ去ってく全てに 残ってく後悔の
形も確かめぬまま、先へ。

回転速度を上げて
得るものと失くすもの、横目に
「かまうものか」と叫ぶ僕は
まだ見知らぬ世界が
あることさえ知らずに。

“限られた時間”がハンドルを握って
勝手な場所に僕を連れて行く。

約束なんてしなくてもいいよ
そこに道が続くのならば。

ひとつに繋がってく、枝分かれの道
いつしか流れる色も増えて。

回転速度をあげて
向かい風に逆らって かきわけて
いつしか広がる視界の世界に
しがみつけ食らいつけ、だろ?
あとは進むだけ。
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