汚れた脚

どんな未来もまだ始まらない
特別な時間が静けさで輝いてる

白い夏服着た笑顔たちの
透明な哀しみが並ぶ写真

もうその日付に込められてた
意味も日々に薄れて
もう遠い夏の呼ぶ声も
森に響かない

ねえ誰のこと愛してたの
密やかに君は

二度とあんなに誰かを切なく
求めることもない街角から訊いてみる

あれが最後の本当の恋と
消えてゆく内気さの欠片で知る

Ah 君の気配するだけで
胸が痛かった

Ah 運命の柵を越え
羊たちが行く

どんな未来もまだ始まらない
特別なひと夏 優しさで輝いてる

いつかどこかで君を見かけても
恥じらわず立ち止まる汚れた脚

真夏の最後の風のひと吹きで
散ってゆく幻がなんて綺麗
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