Bye Bye 忘れてしまうしかない悲しみに

淋しい言葉ばかりが 降り続く街だった
腹の底から 泣いていた
金にならない声で 心ゆくまで俺ら
唄ってばかりの 街だった
うす汚れた地下室の 小さなステージで
汗を流しては 明日を みつめていた

いつかはきっと この俺も チャンスをつかむんだ
いつかはきっとこの俺も
そんな あてない 気持ちばかりに 自分がせきたてられ
何をやっても 裏目裏目だった
雨の降る晩 ギターをかかえて
公園のベンチで ひとつめの夜を

いつもうなだれっぱなしの そんな俺らに
愛しい女が 手をさしのべていた
そして俺らの部屋に そいつのコートがかかり
一年の月日が過ぎていった
淋しい者同志 身体を寄せ合って
情けばかりを 愛だと信じていた

あれは クリスマスの夜 俺ら仕事を終え
そいつが待ってる いつもの棲み家へ
けだるい顔を ひきずったまま ドアを開けてみると
“さようなら”と書き置き 一枚
雪の降る晩 行く末案じて
暗い部屋で ふたつめの夜を

Bye Bye Bye Bye 忘れてしまうしかない悲しみに
Bye Bye Bye Bye あの時流した にがい涙に

いくつかの恋もしてきたし 別れもあったけど
俺らには あの場所があった
久しぶりだよ あの街 ステキな仲間がいた街
でも もうたくさんだよ
唄と同時に いろんな想い出が
悲しみばかりを さそってくる

ふりかえれば いつでも やさしく迎えてくれる
でも もう 戻れないんだよ
もどるところはひとつ 靴音ひびく この街
そう 冷たく孤独な この街だけさ
過去の自分に 別れを告げ
新しい街へ出て行ったはずじゃないか

Bye Bye Bye Bye 親切だった人たちに
Bye Bye Bye Bye 同じ涙を流した仲間に
Bye Bye Bye Bye 忘れてしまうしかない悲しみに
Bye Bye Bye Bye あの時流した にがい涙に
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