プン プン プン

おとといの晩はどこかのディレクター
そして昨日の晩はどこかのプロデューサー
日ごと夜ごと お前のからだは
男たちのすっぱい臭いで プン プン プン

そしてお前はホテルのベッドに横たわってる
馴れなれしい言葉をたくみに吐きちらす
シケたからだで 俺を抱きたがる
三つ数えるうちに プン プン プン

俺をなめくさりやがる見えすいた手のうち
黒いBAGの中には書きつらねた電話番号
お前の男たちへの野心と利用とが
ふざけたからだを妙にくねらせて吠える
プン プン プン プン プン たいしたタマだぜ
女って奴はわからねえ プン プン プン

さっきからやけにのど仏がきしむ
消え失せたあとのシーツが気にくわねえ
やりきれなさで あゝもううんざり 真っぷたつに
俺の心は プン プン プン

お前のもくろみがほら夜をかすめた
今すぐ車をとばして空までぶっ飛びてえ
くずれちまった正直さを
夜風にでもさらさなけりゃ プン プン プン

きっと何かが違う きっとどこかが狂ってる
頭をかきむしりながら俺は車に乗りこむ
池尻のインターから横浜へ突っ走る
汚れちまった腹ん中がガリガリとうずきやがる
プン プン プン プン プン たいしたタマだぜ
女って奴はわからねえ プン プン プン

プン プン プン プン プン たいしたタマだぜ
女って奴はわからねえ プン プン プン
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