お色直し

涙でかすむ この目にも
ひと際映える 高島田
お色直しは 妻として
旅立つための 晴れ姿
昨日と同じ この娘でも
大きく見える 今日の日は

この手を離れ これからは
選んだ人と 腕を組む
お色直しは 娘から
女に変わる 衣替え
嬉しさ半分 寂しさが
残りの半分 親ごころ

他人はくれぬ しあわせは
力を合わせ 掴むもの
お色直しは 人生を
二人で歩く 旅衣
はぐれず従(つ)いて 行くように
願いをこめて 送り出す
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