風船

小さい頃は
指から抜けて浮かんでいく風船が好きで
両手いっぱいの
きらめくおもちゃを
一斉に放した

いつの頃だろう
大事なたからを失くしていくのが怖くなってた
片付けられずに
溢れかえるのに

君と歩こう
ひしゃげてる鞄持って
ありったけの夢をぶら下げて行こう
星くずが泣いてまっくらになる時も
わたしには聞こえる
あなたの呼び鈴

時々萎んでためいき吐いて
しわくちゃになっていく顔
逃げてしまった
しあわせの分を
吹き込めばいいのに

わたしは下手で
思いきり吹いていくつも破いた
大きく破れた風船かかえて
後悔するのに

君と歩こう
ひしゃげてる鞄持って
ありったけの夢をぶら下げて行こう
もしもあなたから遠くはぐれた夜も
わたしには聞こえる
あなたの呼び鈴

星くずが泣いてまっくらになる時は
あなたへと運んで
わたしの風船
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