新しい扉の前で 何か忘れ物をしたような気持ちになる
道端の草木を揺らす風が 僕の進む道を教えてくれる

愛は育ち過ぎて未練も残るけど

君無しで生きて行く決意を告げた拍子に
笑って見せるから 涙こぼれた
作り笑いじゃない本物の笑顔なら
いつまでも“大切”と呼べる

また一つ大人に近づくことが何も頼らず歩くことと言うなら
僕もまた少しずつ大人に近づいて

途切れない想いは鼻唄にでも乗せて
風に委ねれば君に聞こえる
とりあえず僕は夢を叶えて見せよう
それが報いとなる

部屋の隅に落ちていた一枚の絵葉書の裏
六時台の空虚な時間を埋めるように
その言葉をのみこんだ

君に宛てた歌も届かないまま
サヨナラを言うことになろうとは知らずに

淀んだ空気に体を投げ込む前に
泣きじゃくっている君を強く抱きしめる
作り笑いじゃない本物の笑顔など
見せてくれなくたっていいよ 強がりはいらない
“大切”と呼べるから… 風に飛ばして…
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