うたかたの恋

雪になったと あなた 掌に
小さな花を 受けとめる
雪よ降れ降れ あられやコンコ
うたかたの
かくれ湯の里 こぼれ灯に
焦がれて舞うのか ああ冬の華

宿の丹前 そっと 着せかけて
甘えてすがる 背のぬくみ
雪よ降れ降れ あられやコンコ
うす紅の
明日も見えない ふたりなら
この身を埋(う)めてよ ああ冬の華

春になったら あなた 白梅も
仄かに薫る 越後路に
雪よ降れ降れ あられやコンコ
うたかたの
夢を見させて もう一度
夜明けを追うよな ああ冬の華
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