ありがとうを言わせて

土曜日の夕暮れ 学校帰り
四っ葉探しに ずっと夢中で
気がついて 空を見上げてみれば
お陽様はもうお家に帰り
私ひとり とり残され
ポケットに淋しさが沢山つまって重い
泣き虫顔して家まで走り
遅くてしかられ 又泣いた
日曜日の朝はカナヅチの音
父さんが小さなブランコを作ってる

家を出て遠くの学校へ行く
私をずっと見つめてくれた
あなたの大きさ 感じ始めた
離れてく不安など 何もなかったあの日
私が鳥なら あなたは風で
いつでも自由にはばたけた
ありがとうと私一度も言えず
あなたは風のように去っていった

-To father on my mind-
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