吟遊詩人の森

わたしの知らない森の中で あなたは空を見上げてる
わたしの知らない森の中で あなたは枯れ枝をふんで
木の葉とおしゃべりしたり やさしく気ままな遊び
涙を流す 淋しがり屋 たったひとり世界の中

わたしの知らない小さな町に あなたの歌が今日もまた
煙草のうすいけむりのように 季節の中にとけて行く
あなたの 瞳はいつも 遠いふるさとを見ている
世界が消えても あなたの森は いつまでも消えはしない

都会の風に 吹かれて 姿を変える前の
生まれたてのあなたの歌が わたしにきこえてきます。

あなたの眠る森の中で わたしも夢を追いかけて
時には立ちつくしてみたい すきとおる風の中に
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