暖炉

いま 外は白い粉雪
ただ燃えない暖炉に 膝を抱いて
グラスの酒に 話かけてる
この丸木小屋 ちいさなランプ
僕が茶色の コンテで書いた
君の似顔も そのままに
去年の冬が なつかしすぎて
胸も凍るよ

風 ガラス窓にさわげば
またかすかな足音 聞いたようで
君かと思い 戸を開けてみる
身にしむ寒さ まぼろしばかり
たしか君は 恥しそうに
僕をあなたと 呼んでいた
どうして愛が こわれたのだろ
信じられない

この揺り椅子で 毛糸をたぐり
いつの間にか 子供のように
君は優しく ねむっていた
真冬の夜は 思い出だけが
積りつづける
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