フクロウの唄

街のはずれの森の中 月の光も届かない
古い木の枝に座る フクロウの唄

重なる木々のスキ間から 遠く街を眺めてる
Sleepin' Sleepin' Sleepin' Town 街は眠りの中

こんな夜は何してる? 犬の鳴き声 トラックの音
ホラ 耳を澄ませば聴こえるよ フクロウの唄

コーヒーカップの温もりに 心の奥まで暖めて
真夜中にあくびを ひとつ フクロウの唄

昨日の朝刊を読み返す 昼間の出来事を思い返す
一日を終わりに出来ない フクロウなのさ

ガードレールの落書きに 無理矢理 意味をこじつける
メッセージを待ちつづけている フクロウの夜

高速道路を見下ろして ヘッドライト テールライト 眺めてる
近づいては また闇に消えてゆく フクロウの唄

まるで地上の流星さ 願い事有るならここにおいで
午前三時 またひとつ流星が フクロウの夢

三月は少し頑張った 四月になったら光れるように
小さな春を 待ちわびている フクロウなのさ

深夜映画のダンスティンホフマン バスに揺られて南へ行く
最後はまたひとりぼっちさ フクロウは思う

ゆるんだ水道の蛇口から ポトリ ポトリ と水の音
心に釘を打たれている フクロウの夜

選ぶほどいくつも道はもうないさ 荷物抱えて歩こうか
それとも全部投げ出してしまおうか

ただひとつ 知っていることは あくまで頑張りつづけること
そして 祈りつづけること フクロウは言う

それからどれくらい経っただろう しばらく二人は黙ったまま
僕の言葉を待っているのさ フクロウのくせに

一番高いあの星に ハシゴを架けて 手を伸ばし
少しでいいから触れてみたいよね フクロウの夢

そろそろ僕は帰らなきゃ 僕には昼間もあるからさ
またいつかきっと会えるよね フクロウの唄

街はまだまだ眠りの中 誰もがみんな夢の中
Dreamin' Dreamin'  Dreamin' Town 街は眠りの中

新聞配達のバイクの音 一日は静かに始まってる
「それじゃまた」って振りかえると そこに フクロウは居ない

ベットに戻り 目を閉じる ポトリ ポトリ と水の音
最後にもう一度考たのは フクロウのこと

バイバイ グッバイ バイバイ グッナイト
×