シャツのほころび涙のかけら

ほおづえついたテーブルに
涙のかけらが残っているんじゃないか
おもわず息を吸ってみる
きみの匂いが残っているようで
嫌われたからぐちを云っているんじゃない
きみの涙が見たかっただけ
考えては一息にまたいっぱい
頭をかかえてまたいっぱいの酒

風が入ってくるのに窓を開けたまま
夜の空をねころんで見上げ
鼻の頭が凍りつきそう
両手でつつんで息を吹く
嫌われたからぐちを云っているんじゃない
きみの涙が見たかっただけ
へりくつ並べてきみをおこらせて
ほら そのふくれっつら見たかっただけ

シャツのほころび縫うのには
時間がかかりすぎて
何をやってもぐずなんだと
云ったあとで後悔する
嫌われたからぐちを云っているんじゃない
きみの涙が見たかっただけ
考えては一息にまたいっぱい
頭をかかえてまたいっぱいの酒
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