鐘は鳴る

静かに鐘は鳴る 朝のもやをついて
愛のめざめの窓に そして二人に
夢からさめた後 何が訪れるの
それを知るのが とてもこわいひととき

やがて陽が昇り 今日が始まる時
別の世界へ帰る二人には なおさら
つめたい肩をだき そっとあたためて
時の流れを 息をとめて見つめる

静かに鐘は鳴る 帰る人の背中に
愛の谷間に落ちて 悩む二人に
みじかい愛の時 長い逢えぬ日々よ
夜の終わりに 重く沈むこの胸

やがて陽が昇り 今日が始まる時
別の世界へ帰る二人には なおさら
この次逢えるまで 夢をなくさないで
生きてほしいと 強く指をからめる
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