小さな歴史

風が私の 本のペイジを
音も立てずに めくるのよ
二人目を閉じ 椅子にもたれて
時の流れに ゆれてゆくの
いつかは二人の 若い日も
消えてゆく さだめなの
こんなわずかな ひとときだけど
愛の歴史を きざんでるの

二度とは戻らぬ 若い日を
大切にすごしたい
古い時計が 午後の時間を
どこか遠くで 告げるのよ
こんなわずかな ひとときだけど
愛の歴史を きざんでるの
ルルル……
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