夢ほのぼの

坂道を登ればアパートの灯りが
木枯しにふるえて淋しくゆれていた
幸せをねだることさえ
知らない私が悲しくて
ひとり寝の夜なら来ないで

仲のいいあの娘と女同志で話した
恋人が出来たら別れて暮らそうねと
ひざを組み湯上りのまま
髪をとくあの娘(こ)がまぶしい
あなたの面影がちらちら

花模様の寝間着が似合わない年頃
真夜中に目覚めて心も風邪ひいたわ
故郷(ふるさと)に帰るつもりも
今更私はないけれど
ひとり寝の夜なら来ないで
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