哀愁半島

許してください わがままでした
海鳴りばかりの 夕月航路
ふたり暮らした 長さだけ
この髪切っては 来たけれど……
いますぐ帰れと 目を覚(さ)ませよと
風が… 風がほゝ打(う)つ 哀愁半島

こころの迷いに 花水仙の
香りがせつない 灯台岬
バカな喧嘩で 意地はった
私を叱って 日本海……
一生一度の ねがいを賭(か)けて
船が… 船が出てゆく 哀愁半島

離れてはじめて 気がつきました
あなたが私の 終着みなと
昨夜(ゆうべ)別れた 桟橋に
手を振る姿は ありますか……
恋しさあふれて 波うつ胸に
雪が… 雪が舞い散る 哀愁半島
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