花の恵

久し振りに届いた手紙の内容は わざわざ封を開けて
読まなくたって 私は知っている
一年前と同じ様に 桜の花が散ったって あなたの気持ち
咲き続けているのを 私は知っている

彼は悪くないと ちゃんと頭で分かっているのも知ってる
だから心おっつかない 悲しさで
花がまた悲しい位 キレイに咲くのね

そろそろ狂おしい程 咲き乱れる花を 二人で愛でながら
いい女になる為の 杯を交わそう
相手が私で面目ございませんが 次は男に慰めてもらいながら
恋におちてゆきな

私の話が明るく素敵な未来の近道だって事を
充分な程 あなたは分かってる
代わりを探せば 誰だってかまやしないけども 自分の気持ち
咲き続けているのを あなたは分かってる

こうして 辛く悲しい花を咲かす 同じ時 愛しいあの彼は
別の花を咲かせている事思うだけで 身を余計に隠していった

始めて言うけど 無我夢中で恋をしていた あの日のあなたは
私が見ても めちゃくちゃ可愛かったよ
服や化粧は何一つ 変わっていないけど 彼を想う心が
頬を染めて 凛とした花を想わせた

そろそろ狂おしい程 咲き乱れる花を 二人で愛でながら
いい女になる為の 杯を交わそう
相手が私で面目ございませんが 次は男に慰めてもらいながら
恋におちて またキレイになって 少し許してあげな
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