寶島

窓を燃やす
夕日の朱は胸に
つつんで心臓
かがやく紅玉

航路は果てしない夢のように
どこまでも続き 酔いに戻す

西へ東へ
北へ南へ

長い日々をひとり生きて

探すのはこの指に
掴めないもの

床を濡らす
月光の青は皮膚に
うごめく斑猫
わずらう貴腐病

希望と絶望織りなす地図
水晶砕いた破片の先

空へ山河へ
海へ荒野へ

長い日々をひとり歩き

探すのはこの足が
踏み込めぬ場所
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