遠野しぐれ

変わる季節を すすきが揺らし
風が生まれる 遠野駅
はぐれて添えない 恋を抱き
明日をさがしに 来た旅路
遠野しぐれて 暮れる里
忘れてあげれば… 楽ですか

酔ってあの人 聞かせてくれた
南部語りの なつかしさ
うつむく心を 酒に染め
ぬらす枕で 聞く音は
遠野しぐれて なみだ宿
雨音つづきの… 女です

止まる水車を 未練でまわす
夜明けまじかの わかれ水
ついては行けない 道の先
惚れた男の 夢がある
遠野しぐれて 走る霧
届かぬ背中を 押して行く
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