ランプ

いつからかわたしは 凍えそうな空の下
消えない灯りを見つけた

消えない灯りはいつか 冬を全部飲み込んで
季節のない世界を広げた

どこまでも続く 真昼間の中で
わたしはただ 夕焼けが見たかった

ぬくもりはやがて 慣れてしまうことで
それはもう ぬくもりじゃなかった ぬくもりじゃなかった

記憶の丘をさまよって カケラを拾い集めて
つなげた輝きは続かず

強い雷鳴さえも いつかは通り過ぎるなら
答はひとつしかないらしい

いつまでも見てた きんいろの空を
わたしはもう 思い出せなかった

永遠という 迷路の突き当たりで
灯りをただ 吹き消すしかなかった 吹き消すしかなかった

どこまでも続く 真昼間の中で
わたしはただ 夕焼けが見たかった

この手で壊した ひび割れたランプに
灯りはもう 灯ることはなかった 灯ることはなかった
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