近江八幡堀

銭の重さと 涙の重さ
苦労 天秤 弥次郎兵エ
辛抱するんだ 一にも二にも
それが近江の 商人や
八幡堀の
水のぬくみを 忘れちゃならぬ

母の情けの 鳥打ち帽子
顔をかくして 手漕ぎ舟
葦の葉かげで 啼く葦切りの
声が恋しい 日の昏れは
八幡堀の
赤い夕陽を こころに画く

無理という字を 両手で揉んで
夢を売るのが 道ならば
いつか錦を はじき出す
八幡堀の
月に誓った いのちじゃないか
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