あなたを知っているから

あなたのすべて 知っているから
わたしは何も こわくはないの

ひとりの道も 混んだ電車も
夜明けの雨も もう大丈夫

まだ開かない 絵本屋でまちぼうけ
頬 撫でてく ラヴェンダーの
街から来た 冷たい風

あなたのことは すべて知ってる
誰かに恋をしていたことも

陽射し傾く 紅茶の時間
あなたの視線 ゆっくり踊る

遠く見えてる 川沿いの遊園地
目を閉じれば カルーゼルの
ワルツが今 聞こえてくる

帰ってきて つばめのように
わたしはずっと ここにいる

本当はなにも 知らないけれど
本当はいつも 寂しいけれど
あなたの声が すぐそこにある
心のなかの すぐそばにいる
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