明け方の街

さっきまでずっとそばにいたのに
真っ白な顔 薄れて透き通る
音もなく走り過ぎてくスクーター
休みなく信号機の赤は窓を染めて

明け方の町 見下ろす僕はまだ夢の中
地平線の向こうで朝が飛び跳ねた

どこにいるかな? ふわりと西の空
いつか行った東京タワーのてっぺんでひとやすみ
そこにいたのかい? すぐに見つけたよ
淡い空、ぽつんとひとりきり

あんなに長い時間いたから
散らかったまま 足の踏み場も無く
笑い声が部屋中に転がって
いくつもの埃に埋もれて遠のいていく

明け方の空 見渡しながら大きく深呼吸
地平線を始発電車がなぞるころ

やっと気付いたよ 君のわすれもの
あの日あげた星のロケット 打ち上げた夏祭り
君がいなくても僕なら平気だよ
霞む空、ぽつんとひとりごと

風にぶら下がるカーテンが光にゆらされて もう朝だね

君は今ごろどこにいるんだろう?
東京タワーさえ もう見えない遠い街へ
次第に空は色を増していく
君の気配が消えて沈んでいく

どこにいるかな? ふわりと西の空
いつか行った東京タワーのてっぺんでひとやすみ
笑ってるかな? それとも泣いてるの?
蒼い空、ぽつんとひとりきり
そこから僕を見ててよ
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