眠りのうた

雲の上の天井様は
空しい空しいとつぶやいて
そのやすらぎはもうあと5日
脱出なんて幻

夕陽が逃げて行く度に
あそこへ帰る日が忍びより
夜がその手を広げる度に
夕日がいそいそ逃げて行った

眠れぬ夜はまるで鯨の
油のように重く重く
その向こうでは人々が
明日の苦しみを枕に私と同じ夜を
みてるみてるみてるみてる

眠れ眠れ眠れ
明日に心を配らず眠れ
眠れ眠れ眠れ
私があなたを分かるから

通いなれたあの教室が
取り調べ室に見えたから
通いなれたコンクリート(灰色)の山が
すべて高利貸しに見えたから

宇宙のママと交信をして
食物連鎖(くさり)でつないだ私達へ
唄うそのうたが聞こえるでしょう
いつか君が誰かのために
唄う唄う唄う唄う

眠れ眠れ眠れ
やさしさは苦しみの中から生まれる
眠れ眠れ眠れ
君が寝つくまで唄うから

眠れ眠れ眠れ
明日に心を配らず眠れ
眠れ眠れ眠れ
私があなたを分かるから
×