生きがい

ドアが開くたびに グラスかかえたまま
人を振り向く癖 恋をした日のなごり
知らん顔しながら あなた こともなげに
世間話ばかり してくれるの

ああ 無理に忘れた恋など
あなたの胸にもあるでしょう
ああ そこのところは 触れずに過ごす
二人なんて
愛はある日 せつなくもいとしいのね

肩を並べながら 人に押されて行く
夜の街角にも わたし 思い出少し
そしてあなたも又 どこか憂い顔で
遠い目をするのを 知っているわ

ああ ひとりひとりの心は
はかない水にも 似ていそう
ああ だからあなたとわたしを
めぐり逢わすなんて
愛はある日 しみじみと泣きたいほど

ああ つらい思いもするから
夢ももてるなんて
愛はある日 きりもない生甲斐なの
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