片情

あきらめて……来たはずなのに
燃え残る燃えつのる みれん蛍火
消したくて 消せなくて
雨の止り木

ひりひりと……乳房をはしる
淋しさを恋しさを 抱きよせれば
死にたいと ふと想う
夜の長さよ

ほつれ髪……手櫛でとけば
嘘つきなあのひとの 指のぬくもり
怨んでも 怨めない
愛がかなしい

泣かないで……わたしのこころ
忘れなきゃにくまなきゃ つらい縁を
涙ごと 流しこむ
酒のにがさよ
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