ハレルトマヂカ

ハレルトマヂカ
きのうが耳元で鳴り止まないから
駒沢通りを歩いてみた

ハレルトマヂカ
きのうが笑いながら転げ落ちるように
銀行の角を曲がって消えた

透明な人
なんにもない人

夕陽が ただ 夕陽があたたかい
死ぬほど ただ 死ぬほど眠りたい

「追いかけてよ 追いかけてみてよ」
誰かが遠くでテキトーに言うよ
馴れ馴れしい口調で

「追いかけても 追いかけてみても」
なんでだろ ちっとも追いつかないや
追いついていかないや

ハレルトマヂカ
きのうがあまりにも楽しすぎて
ほんのすこし憂鬱なだけ

寂しくなるのは
当たり前でしょ

すぎてったら
寂しくなるのは
当たり前でしょ

しばらくはきっと
仕方がないでしょ
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