風は過ぎ人も過ぎ

風も過ぎ星も過ぎ
時は過ぎ人も過ぎ
かわいた心持ち
悔いもなくさすらう

海の色遠くはるかに
その果ては空に重なり
空の色はどこまでも青く
どこまでも青い世界に
諸人は夢の小鳥を
離した日々をいつか忘れ

風も過ぎ星も過ぎ
時は過ぎ人も過ぎ
かわいた心持ち
悔いもなくさすらう

いつの日か友とうたった
わらべ唄 故郷の山
素足ぬらした あの小川は
せせらぎにそっと浮かべた
笹舟の明日の生命の
知る由ないそのはかなさ

風も過ぎ星も過ぎ
時は過ぎ人も過ぎ
かわいた心持ち
悔いもなくさすらう

はかなきは人の言葉よ
恋人は愛の言葉を
せめての頼りに 限りつくし
限りなき旅を続けて
山彦の返す間もなく
今 又明日の 旅支度よ
ラ……… ラ……… ラ………
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