雪の宿

しんと沈まる 雪の夜
腕を枕に 泣く女
今夜かぎりの 恋の旅
かわす言葉も とぎれがち

ほんのつかのま まどろんで
肩を押されて めざめたら
窓にとどいた 大雪で
帰るバスさえ ないという

どうせ降るなら うまるほど
降ってほしいと 駄々をこね
指のつめたさ 口にして
頬に涙の 雪の宿
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