お茶の水暮色

聖橋に 灯がともり
ニコライの 鐘が鳴る
秋の夕暮れ ためいき

心だけが 走り出す 遠い約束
色褪せぬままに 二年が過ぎた

この街で 暮らした日々を
あのひとは 忘れたかしら
ただ 気に なるの……

引越しの トラックが
坂道を 降りて行く
冬の木枯らし 吹いた日

離れてから なお募る 胸の想いに
悔いた夜もある 祈った朝も

この街の 想い出なんて
もうすべて 捨てたのかしら
ただ 気に なるの…

駅へ向かう 学生が 通り過ぎてく
橋の上ひとり 佇むわたし

逢いたくて ただ逢いたくて
あのひとの 面影探す
いま どこ ですか…
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