星屑の停留所

柱時計はもう鳴らないね
そっと目配せ交わして
階段きしませながら
屋根裏のあの部屋へ
天窓にあの日も見てた月の光

息をひそめて開けてよ
鍵の壊れたトランク

君と二人で隠した
夢が眠っているはず
褪せた地図を
指でなぞって

ハッカ煙草は目に沁みるよね
君は涙で笑った
ポケットを確かめながら
真夜中の停留所へ
流れ星左の肩をかすめてゆく

耳を澄まして聞いてよ
時が過ぎてく靴音

風も眠った時間に
誰も知らない町から
鋼色の
バスが近づく

町は眠ったふりして
落ちた星屑数える
君と僕の
バスが近づく
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