うたかた−泡沫−

時のまばたきの間にも 泡沫は水に運ばれ
空をみつめたまま 涙すらも流せない
いつか愛する人の胸で 心打ち明けるその時
過ぎた悲しみだと 忘れられるのですか

見つめて下さい 人はこんなに
小さいけれど 美しいでしょう

悲しみと虚しさの川に
たとえ生まれたとしても
あなたが見つめてくれるなら
微笑んで流れてゆく

春の雨が川面に落ちて 病葉を優しく包む
愛は音もたてず 愛はただひたすらに
いつか青空のその下で 過ぎた道を振り返れば
遥かな悲しみだと 忘れられる日がくる

見つめて下さい 人はこんなに
小さいけれど 美しいでしょう

悲しみと虚しさの川に たとえ生まれたとしても
あなたが見つめてくれるなら 微笑んで流れてゆく

悲しみと虚しさの川に
たとえ生まれたとしても
愛という名前の大きな
海に抱かれる日がくる
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