I wanna 血.You wanna 血.
白血球、赤血球、血小板、血しょう...
「今日は60人のA型の血液が必要です。献血にご協力をお願いしまあーす。」
「O型全国的に不足しております。400ccできれば助かります。
献血お願いできませんでしょうかあー?」
新宿西口の夕暮れ、献血ルームの前、叫ぶおじさんの声
無数の人たちが行き交う サラリーマン、学生、観光客、
全員他人だって 通りすぎていくわ
こんな中で人のいのちを助けるために
献血行く人なんているのかなあって思いながら
あたしはあえて献血ルームに足を踏みいれた
自動ドアが開くとそこには ベンチをうめつくす人々
若い楽しそうな男女、おなかパンパンのスーツのおじさん、
ヒールのお姉さん、冷たそうなのに
あの人たちの共通点、それは献血だった
受付のお姉さんの笑顔、飲み放題のジュース、
たくさんのお菓子にかこまれて思うこと
あたしはいつも不安定な生活を送って、不健康な日々、
こんな自分でも誰かの役に立てるなら、やりたい、でも分からない
だいたい体の中に血液ってどれだけあるんだろう?
あたしの血液400ccもあげたら血が足りなくなるかもしれないじゃない
そんな好き好んであげる人なんているんだろうか?
ねえ だって ほら 血が足りないかもしれない!
血が足りないかもしれない!
I wanna 血.You wanna 血.
I wanna 血.You wanna 血.
思いきって入った献血ルーム
丁寧に問診をうけたら服用しているお薬も問題はなくて、
血圧は正常、比重を検査することになった
ストローのような針でチューッと抜かれた血液は
きれいなブドウジュース色
比重は12.8で基準をクリア あたしは献血できる体だった
やったぁ
「400ccいただいて良いですか?」答えは一つ、「はい。」
もったいぶることなんてないわ
だってあたしが誰かの役に立てるんならば
水分を充分にとって順番を待つあたし
ベッドに横たわる人々の顔はとっても穏やかで
どこか大きな自信を帯びていた
自分は何回か行った献血の度にご飯を食べてないとか
比重が足りないからとか
で断られてショックをうけてきた
でも心のどこかでホッとしてる自分がいた
誰かに血液をあげることを怖く思ってた
でも今目の前にいる あたりまえに血をぬかれている人たちが
あたしに勇気をくれた。
名前をよばれたあたしは看護婦さんの横に寝転んで左腕をさしだした。
注意書きを渡されて目を通すと そこには、
「献血の針は大変太いです。」の文字。
「大変太いです。」
読んだ瞬間 胸が 胸が ドキドキしてきてしまった。
手慣れた看護婦さんは茶色い消毒液で私の腕をぬぐって
「乾いたらはじめますよ。」って言った
みんなやってる、ふつうのこと、
あたしにもできる。何度も心に言い聞かせた
そんで血は見ないように血は見ないように、
だってぶっ倒れるといけないからって
視界を外に向けた
そしたら看護婦さんは「チクッとしますよー。」って言って
ぶっとい針をあたしの体にさしてきた
そしたら長いチューブをあたしの体中たどって、
血液が、血液がながれていく、
そう血液がチューブをたどって、
あたしのまわりじゅうにまとわりついたチューブが
血液のぬくもりをあたしに伝えながら
その先に誰かの命へと繋がっていく、
この血液が流れていく喜びを小さくも熱くあたしは体中でかみしめて
やがてそれが快感へと変わっていったのでした
I wanna 血.You wanna 血.
I wanna 血.You wanna 血.
いろいろな環境の中で生きてく人々が溢れる世の中で
たった一人の献血がもたらすことは ほんの小さなことかもしれない
でもあたしのRH(+)B型の血液は確かに
400ccのパックに充填されて明日には患者さんのもとへ届くという
あたしみたいにちっぽけな人間が少しの勇気と時間をしぼれば
全国の、いえ、世界中のどこかにいる
血が足りない人を救うことができるなんて
そんな素敵なことが世の中のどこにあるのかしら?
あたしの血液が誰かの血液となって血管をめぐり
その血液がその人の命を救って、そして、
その人がまた誰かの命を救う日が来る
そしたら世界中の人たちの命が血液がやがて繋がって
みんなが誰かの命とともに生きていくんだ
そんな世界は平和になるしかない
同じ血をながすなら バカな殺し合いやアホな戦争なんてやめて
みんな、献血に行かなくちゃいけない
ねえ 何もこわがらないで あたしにだってできたんだから
あたしの体を流れる血液、およそ4000cc、
そのうち400ccを抜いてもへっちゃらだって看護婦さんが言ってた。
体中の血液15%あげたって大丈夫なんだって
あたしから抜き取られた血液は誰のもとへ流れていくんだろう?
その人はその血液と一緒にどんな一生を送っていくんだろう?
考えただけでわくわくしてたまらないよ
そして、次に献血ができる4カ月後まで
あたしがあなたたちにあげられることは
こうして歌を歌い続けることだけ 3人で音を紡ぎだすことだけ
これがあたしたちの音楽 これがあたしたちの献血ソング
あたしの声が あたしたちの音が あなたの体中に、心中に響いて、
そして、あなたを救いたい これがあたしたちの献血ソング
今日も誰かの血液が誰かの命を救うために世界中をまわっている
そんな世の中をあなたと一緒に作りたい これがあたしたちの献血ソング
そうやって命がめぐってく これが献血ソング
だから何もこわがらないで
あたしたちは献血に行かなくちゃいけない
献血に行かなくちゃいけない
献血に行かなくちゃいけない
白血球、赤血球、血小板、血しょう...
「今日は60人のA型の血液が必要です。献血にご協力をお願いしまあーす。」
「O型全国的に不足しております。400ccできれば助かります。
献血お願いできませんでしょうかあー?」
新宿西口の夕暮れ、献血ルームの前、叫ぶおじさんの声
無数の人たちが行き交う サラリーマン、学生、観光客、
全員他人だって 通りすぎていくわ
こんな中で人のいのちを助けるために
献血行く人なんているのかなあって思いながら
あたしはあえて献血ルームに足を踏みいれた
自動ドアが開くとそこには ベンチをうめつくす人々
若い楽しそうな男女、おなかパンパンのスーツのおじさん、
ヒールのお姉さん、冷たそうなのに
あの人たちの共通点、それは献血だった
受付のお姉さんの笑顔、飲み放題のジュース、
たくさんのお菓子にかこまれて思うこと
あたしはいつも不安定な生活を送って、不健康な日々、
こんな自分でも誰かの役に立てるなら、やりたい、でも分からない
だいたい体の中に血液ってどれだけあるんだろう?
あたしの血液400ccもあげたら血が足りなくなるかもしれないじゃない
そんな好き好んであげる人なんているんだろうか?
ねえ だって ほら 血が足りないかもしれない!
血が足りないかもしれない!
I wanna 血.You wanna 血.
I wanna 血.You wanna 血.
思いきって入った献血ルーム
丁寧に問診をうけたら服用しているお薬も問題はなくて、
血圧は正常、比重を検査することになった
ストローのような針でチューッと抜かれた血液は
きれいなブドウジュース色
比重は12.8で基準をクリア あたしは献血できる体だった
やったぁ
「400ccいただいて良いですか?」答えは一つ、「はい。」
もったいぶることなんてないわ
だってあたしが誰かの役に立てるんならば
水分を充分にとって順番を待つあたし
ベッドに横たわる人々の顔はとっても穏やかで
どこか大きな自信を帯びていた
自分は何回か行った献血の度にご飯を食べてないとか
比重が足りないからとか
で断られてショックをうけてきた
でも心のどこかでホッとしてる自分がいた
誰かに血液をあげることを怖く思ってた
でも今目の前にいる あたりまえに血をぬかれている人たちが
あたしに勇気をくれた。
名前をよばれたあたしは看護婦さんの横に寝転んで左腕をさしだした。
注意書きを渡されて目を通すと そこには、
「献血の針は大変太いです。」の文字。
「大変太いです。」
読んだ瞬間 胸が 胸が ドキドキしてきてしまった。
手慣れた看護婦さんは茶色い消毒液で私の腕をぬぐって
「乾いたらはじめますよ。」って言った
みんなやってる、ふつうのこと、
あたしにもできる。何度も心に言い聞かせた
そんで血は見ないように血は見ないように、
だってぶっ倒れるといけないからって
視界を外に向けた
そしたら看護婦さんは「チクッとしますよー。」って言って
ぶっとい針をあたしの体にさしてきた
そしたら長いチューブをあたしの体中たどって、
血液が、血液がながれていく、
そう血液がチューブをたどって、
あたしのまわりじゅうにまとわりついたチューブが
血液のぬくもりをあたしに伝えながら
その先に誰かの命へと繋がっていく、
この血液が流れていく喜びを小さくも熱くあたしは体中でかみしめて
やがてそれが快感へと変わっていったのでした
I wanna 血.You wanna 血.
I wanna 血.You wanna 血.
いろいろな環境の中で生きてく人々が溢れる世の中で
たった一人の献血がもたらすことは ほんの小さなことかもしれない
でもあたしのRH(+)B型の血液は確かに
400ccのパックに充填されて明日には患者さんのもとへ届くという
あたしみたいにちっぽけな人間が少しの勇気と時間をしぼれば
全国の、いえ、世界中のどこかにいる
血が足りない人を救うことができるなんて
そんな素敵なことが世の中のどこにあるのかしら?
あたしの血液が誰かの血液となって血管をめぐり
その血液がその人の命を救って、そして、
その人がまた誰かの命を救う日が来る
そしたら世界中の人たちの命が血液がやがて繋がって
みんなが誰かの命とともに生きていくんだ
そんな世界は平和になるしかない
同じ血をながすなら バカな殺し合いやアホな戦争なんてやめて
みんな、献血に行かなくちゃいけない
ねえ 何もこわがらないで あたしにだってできたんだから
あたしの体を流れる血液、およそ4000cc、
そのうち400ccを抜いてもへっちゃらだって看護婦さんが言ってた。
体中の血液15%あげたって大丈夫なんだって
あたしから抜き取られた血液は誰のもとへ流れていくんだろう?
その人はその血液と一緒にどんな一生を送っていくんだろう?
考えただけでわくわくしてたまらないよ
そして、次に献血ができる4カ月後まで
あたしがあなたたちにあげられることは
こうして歌を歌い続けることだけ 3人で音を紡ぎだすことだけ
これがあたしたちの音楽 これがあたしたちの献血ソング
あたしの声が あたしたちの音が あなたの体中に、心中に響いて、
そして、あなたを救いたい これがあたしたちの献血ソング
今日も誰かの血液が誰かの命を救うために世界中をまわっている
そんな世の中をあなたと一緒に作りたい これがあたしたちの献血ソング
そうやって命がめぐってく これが献血ソング
だから何もこわがらないで
あたしたちは献血に行かなくちゃいけない
献血に行かなくちゃいけない
献血に行かなくちゃいけない
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