朝顔の詩

高倉健

朝顔の詩

作詞:阿木燿子
作曲:宇崎竜童
編曲:竜崎孝路
発売日:2021/03/24
この曲の表示回数:627回

朝顔の詩
俺がおふくろに連れられて縁日とやらに行ったのは、
あれはいくつの年だったろう……俺ァ片親育ちの無口なガキだった。

氷 綿菓子 金魚すくい
アセチレン臭い人混みの中
おふくろの袖を引っぱりながら
珍しく俺ははしゃいでいた
そん時ねだった朝顔の鉢
蕾の数さえ覚えているぜ
まだ若かった時のおふくろの
たった一つの想い出の花

それから毎年、俺の家には朝顔が絶えたことはなかった。
いろんな花が咲いたけど……俺ァ……赤い花が好きだった。

十四の年のむし暑い夜
気ままに行った旅にも倦きて
ふらりと家に帰ってみたら
そこだけ明るいおふくろの部屋
かやの中には二つの影が……
俺はむしょうに腹立たしくて
明日にも咲きそな朝顔ひねり
そのまま一人で家を出たのさ

あれから何年たったろう。
朝顔の季節は何度も過ぎ忘れたことのないおふくろだけど

……俺ァ……便りの一本も出さなかった。

誰にも話ができないような
ひどい生活(くらし)をしてきた末に
今じゃ縁日渡り歩く
そんな男になっていたのさ
馴んだ女も少しはいたが
世帯持つ気にゃなれずじまいさ
夢に見る夜のおふくろの顔
寂しそうに笑っていたっけ

忘れられない朝顔の家に思いきって帰ってきたが、
はずされたまんまの表札の跡
……おふくろは……もう生きちゃいなかった。

想い出しみつく柱の影に
俺は一人でたたずんでいた
今朝は朝顔たくさん咲いたよ
聞こえてきそうなやさしいあの声
拳に伝わる熱い涙を
見せる人はもういないのか
夏草高く荒れた庭に
朝顔一つ咲いていたのさ

拳に伝わる熱い涙を
見せる人はもういないのか
夏草高く荒れた庭に
朝顔一つ咲いていたのさ

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