否応なしに

TOKYO No.1 SOUL SET

否応なしに

作詞:BIKKE・川辺浩志・渡辺俊美
作曲:BIKKE・川辺浩志・渡辺俊美
編曲:TOKYO No.1 SOUL SET
発売日:1998/04/01
この曲の表示回数:16,484回

否応なしに
そういえば奴は話してたっけ しらけた午後の電話の向こうで
これから出かけようとする俺に 支度もまだ出来ていないときに
この土地にまた自分の場所見つけ 羽を休めない小鳥を見つめ
ずっと昔からそうであるように 橋を渡って行くことにすると
今何処にいるか知らないが 次々とコインを投げ込む姿が
あの時の夜と同じように 手に取るように伝わってくる
待ち合わせをしてるからと言って やっと電話を切ってみたが
窓の外の景色を眺めると 約束はたやすく壊れていった

残り少ない風が今に吹きかけてくる
何処へ行くの今、朝になると

奴は来た、とうとう来た タバコを吸い尽くし、吸い尽くした
捨てた床の灰を蹴散らして 趣味の悪いネクタイをぶら下げ
舌打ちを笑い声にしてみたが 喜んでる奴は誰もいなく
使命ではない、でもやり切れない そう、扉の前で毎晩寝ていた
そもそも鍵なんてしてあったのか ノックばっかり繰り返すのか
大きな声で喋れないから 奴の声が必要だったんだよ
息も殺すような静寂感を 誰もが知ってるはずなのに
外の雑踏に消されないように ともかく中へ入ることにしよう

素晴らしい目覚め 素晴らしい午後に
風だけ吹いている 素晴らしいことに
明日は何処でまた目覚めてるか

間違い無しの格好だったよ 思っていたよ、このときは来ると
でも遅いから心配したんだよ 橋を渡るのをやめたのかと
そのままでいいから聞かせてくれよ この家に付いてる窓のことを
外で大きな声を出してる人 扉の隙間で聞いてる人
奴に喋るなと言ってんのかい 怒らなくても大丈夫だよ
ほら、奴の声はもう聞き取れないだろ 耳を口元に当てるくらいでは
せいぜい聞こえてるものといえば 形と意味を失った過去に
発せられたこだまくらいなものさ でもそれは、大きく連なってく

残り少ない風が今に吹きかけてくる
何処へ行くの今、朝になると

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