歌ネットで上半期もっとも歌詞が見られた楽曲は、Rihwaの「春風」(1,142,678回)。ドラマ「僕のいた時間」主題歌に抜擢された同曲は、ドラマ初回(1月8日)放送終了後に歌ネットで歌詞を公開。じわじわとアクセス数を増やしていくと、ドラマ6話の放送週に週間1位を獲得。その後、9週連続で1位を獲得し、4ヶ月で歌詞100万アクセスという歴代最短記録も達成した。また、レコチョクのシングル&着うた®月間ランキングで2ヶ月連続1位、iTunes週間ソング5週連続1位を獲得するなど他のチャートも圧巻した。
Rihwaは、2012年7月にメジャーデビューを果たした女性シンガーソングライターで、miwaや山崎あおい等に代表されるキュートなルックスでアコギ片手に真っ直ぐな歌を唄う正統派アーティスト。グラミー賞受賞アーティストのミシェル・ブランチとコラボするなどその実力はお墨付きで、これまでリリースした楽曲は、数多くのタイアップを獲得している。なかでも2013年放送のドラマ「ラスト シンデレラ」の挿入歌に抜擢された「Last Love」でのブレイクが記憶に新しいだろう。
「春風」は、「Last Love」で勢いに乗る絶頂のタイミングで、ドラマ「僕のいた時間」のために書き下ろされた楽曲。ドラマは、「ラスト シンデレラ」でもタッグを組んだ人気俳優・三浦春馬が主演ということもあり、前回の支持層をそのままに受け継ぐ形になった。近年のドラマは刑事ものが大半を占め、恋愛ものやヒューマンドラマの需要が減少している中にあって、「命」をテーマしたドラマの世界観を見事に表現した一途な歌詞が、絶大な支持を集める結果となった。
 



順位 レコ
チョク
曲名 歌手名 発売日 タイアップ
1 2 春風 Rihwa 2/26 ドラマ
2 3 Let It Go 〜ありのままで〜 (エンドソング) May J. 3/26 映画
3   fish back number 2/5  
4 46 イマジネーション SPYAIR 4/30 アニメ
5 19 スノーマジックファンタジー SEKAI NO OWARI 1/22 CM
6 6 TSUKI 安室奈美恵 1/29 映画
7   ray BUMP OF CHICKEN 3/12  
8 17 グロテスク feat. 安室奈美恵 平井堅 4/2  
9   女の子は泣かない 片平里菜 1/15 番組&CM
10 43 私たちは絶対に絶対にヨリを戻したりしない〜We Are Never Ever Getting Back Together (Japanese Ver.) MACO 5/7  
11 23 炎と森のカーニバル SEKAI NO OWARI 4/9 CM
12   GUTS! 4/30 ドラマ
13   繋いだ手から back number 3/19 CM
14 71 My VOICE ファンキー加藤 2/12 番組&映画
15 16 We Don't Stop 西野カナ 5/21 ドラマ
16   絶対的な関係 赤い公園 3/12 ドラマ
17   銀河街の悪夢 SEKAI NO OWARI 1/22  
18 61 言葉にしたいんだ 住岡梨奈 2/26  
19 88 I LOVE YOU クリス・ハート 2/26 CM
20   Bittersweet 2/12 ドラマ
21   #ヤッチャイタイ MINMI 5/11  
22   ピエロ SEKAI NO OWARI 4/9 CM
23 45 Faith miwa 2/12 CM
24   変幻自在のマジカルスター GRANRODEO 2/12 アニメ
25   午夜の待ち合わせ Hello Sleepwalkers 1/29 アニメ
26   Back In Love Again 三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBE 1/1  
27   愛すべき明日、一瞬と一生を GReeeeN 3/19 CM
28   Love AAA 2/26 CM
29   PRIDE 三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBE 1/1  
30 69 輝け ファンキー加藤 5/14 CM

ご存じのとおり、近年はCD発売にさきがけて、レコチョクやiTunesなどで先行で配信されることが一連の流れとなった。歌ネットでも、先行配信のタイミングやドラマ、アニメ、CMのオンエアに合わせて歌詞を公開することが多くなり、それがランキングにもハッキリと反映されている。今回のランキングを見ると、1位〜4位はすべてCD発売以前に先行で歌詞が公開された楽曲であり、ランキング30位のうち、実に18曲が先行で公開された楽曲である。配信やオンエアに合わせて歌詞を公開することで、配信とCDリリースという2段階のタイミングを設けることができ、アクセス回数を増やす効果を上げている。以上を踏まえると、歌詞の先行公開は、今後ランキングに入るためには必須と言えるかもしれない。
2013年、「RPG」が年間楽曲別ランキング1位を獲得し、今、飛ぶ鳥を落とす勢いのSEKAI NO OWARIがアーティスト別で1位を獲得した。「スノーマジックファンタジー」(5位)、「炎と森のカーニバル」(11位)がランクインしているが、シングル曲だけでなく、カップリング曲やアルバム収録曲など、彼らの楽曲は本当に幅広く歌詞が見られている。歌ネットに登録されている彼らの楽曲29曲のうち、実に10万以上見られている楽曲は28曲という結果を見れば、その人気は一目瞭然だろう。彼らのファン層は圧倒的に10代が多く、いわゆるSNS世代。歌詞検索はもはや当たり前であり、互いのつぶやきやコメントでの相乗効果も多く歌詞が見られる要因と言えるだろう。


 
1年以内にデビューをしたアーティストで楽曲別でランクインを果たしたのは、3組。その一人が、2013年8月にシングル「夏の夜」でデビューを果たした福島出身の女性シンガーソングライター片平里菜。9位にランクインした「女の子は泣かない」は、目を引くタイトルと、男子に振り回される女子の恋愛の実態をありのままに綴った歌詞が同性から圧倒的な支持を受けている。ギターを弾きながら歌い上げる、いま話題の“ギタ女”のなかでも、セキララに綴られる歌詞は、恋愛のみならず、人生の不安や迷いの渦中にある同世代の光になるに違いない。  
 
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「女の子は泣かない」
1月15日発売
 

 
SNS世代の歌姫として彗星の如く登場し、自身のYouTubeチャンネルの総再生回数が1,000万回を突破。今、話題沸騰中のシンガーソングライターがMACOだ。5月7日に配信リリースしたテイラー・スウィフトの大ヒットナンバーの日本語カヴァーは、同世代から圧倒的な支持を集め、上半期ランキングで10位にランクイン。抜群の歌唱力とビジュアルは、西野カナの後継者と言える存在だろう。7月23日にリリースするミニアルバム「23」でメジャーデビューを果たす彼女から今後も目が離せない!  
 
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「23」7月23日発売