2018年は童謡のメモリアルイヤー!
2018年に【童謡】は誕生から“100周年”を迎えます。古くは、子どもの歌と言えば【わらべ歌】でしたが、1918年創刊の児童雑誌『赤い鳥』にて初めて【童謡】という言葉が発表されたのです。その発表から今年でちょうど100年目!そこで今回の特集では【童謡】に注目。メモリアルイヤーに行われた『童謡100周年記念!今の時代の童謡唱歌を作ろう!童謡唱歌の作詞を募集!』という特別企画についてもじっくりご紹介いたします!
歌ネットで【童謡・唱歌】として登録されている楽曲は、現在198曲。そのうち全26曲がアクセス数10万回以上を記録し、歴代人気曲として認定されております。さらに1月1日には「お正月」、3月3日には「うれしいひなまつり」、5月5日には「こいのぼり」、7月7日には「たなばたさま」といった楽曲が毎年デイリーランキング上位にランクイン。J-POPに並ぶ歌詞人気を誇っているんです。
<童謡歌詞アクセスランキングTOP20>
順位 曲名
1位  「紅葉(もみじ)
2位  「お正月
3位  「線路は続くよどこまでも
4位  「世界中のこどもたちが
5位  「おべんとうばこのうた
6位  「ともだちになるために
7位  「汽車ポッポ
8位  「桃太郎
9位  「こいのぼり
10位  「たなばたさま
11位  「おばけなんてないさ
12位  「すいかのめいさんち
13位  「手のひらを太陽に
14位  「仰げば尊し
15位  「うさぎとかめ
16位  「クラリネットをこわしちゃった
17位  「
18位  「おべんとう
19位  「赤とんぼ
20位  「どんぐりころころ
※オリジナル曲のみで集計(カバーは含まれません。)また、こちらのランキングには含まれていませんが『おかあさんといっしょ』や『みんなのうた』などの子ども向け番組から生まれた童謡もあります。
Q. 歌ネットでは童謡の歌詞アクセス数が多く、約30曲が歴代人気曲として認定されております。安田祥子さんは様々な童謡を歌唱されてきましたが、その歌詞人気の理由とはどんなものだと感じますか?
歌詞のなかに、風景、動物や人に対する思いやり、愛おしさがあり、アクセントにあった優しい旋律(メロデイ)で歌が作られています。そして、言葉と旋律が想像力をさらに豊かにし、歌の後ろ側にある想いが、各々の背景を持った人々の心を動かす。そういう力のある歌が残っているのだと思います。それが人気の理由にも繋がるのではないでしょうか。
profile
安田祥子さん
安田祥子(さちこ)声楽家。子供のころ、ひばり児童合唱団に所属し童謡歌手として活躍。その後、クラシックを学ぶべく東京芸術大学へ、大学院修士課程修了。‘66年オペラ「フィガロの結婚」のスザンナ役でデビュー。‘69年NYジュリアード音楽院、‘76年ロチェスターイーストマン音楽院に学ぶ機会を得る。帰国後、日本歌曲によるリサイタルなどを開催。母の「人を感動させる音楽にジャンルは関係ないのよ、どうして二人でうたえないの」という言葉に後押しされ、妹の由紀さおりとの活動をスタートさせ、姉妹の2018年年に32年目を迎えた。2013年7月 童謡、唱歌などを通じ、日本語の美しさや日本人の心を広く伝えた活動が評価され、文部科学大臣表彰を受ける。童謡コンサート、講演会を各地で開催している。公式ホームページ
ユニバーサルミュージックが童謡100周年を記念し“今の時代の童謡唱歌”の作詞を大募集しました。応募資格はプロ・アマ問わず、期間は平成30年4月1日~平成30年9月28日。その結果、なんと3000通もの応募が!審査員の由紀さおり、安田祥子をはじめ、坂田晃一(作曲家)、田家秀樹(音楽評論家)、山口栄光(ユニバーサルミュージック プロデューサー)で選考を行った結果、松尾ゆりさん(22)作詞の「おもいでの唄」が大賞に選ばれました!
今回、審査員の坂田晃一さん、作詞採用者の松尾ゆりさん、声楽家の安田祥子さんより特別にコメントを頂きましたので、ご紹介させて頂きます。また、CD発売に先駆けて「おもいでの唄」の歌詞も先行掲載中です!
Q.大賞を受賞した、松尾ゆりさんの「おもいでの唄」の選考理由と、印象的だったフレーズを教えてください。
人と人とのふれあいや絆を、唄を伝えることに託すという発想、そして、意外性のあるフレーズによって独自の世界を創り出していること。さらに、作品全体が醸し出す穏やかなあたたかさ、などを評価しました。最も印象的なフレーズは[すこしの愛をつけたして]です。
Q.「童謡100周年記念」企画から誕生した「おもいでの唄」を歌ってみての印象はいかがでしたか?
子供の頃に何気なく歌っていた歌を改めて歌ってみると懐かしさだけでなく、また違ったニュアンスで心に響くことを教えてくれる。そんな思いを教えてくれました。転調部分への導入がとっても好きです。
Q.今回の企画は“今の時代の童謡唱歌を作ろう”というテーマでしたが、歌詞を書く際に“今の時代の童謡”という点で、どのようなところを意識しましたか?
現代の音楽の中で生活している自分の、そのままの表現をなるべく残すことを意識しました。自分らしい表現を、子どもから大人まで親しみやすい言葉を使って伝えることで、「今の時代の童謡」になれば素敵だと思い、企画に応募させていただきました。
Q.「おもいでの唄」でとくに思い入れの深いフレーズはありますか?
1番の歌詞は、とくに真っ直ぐ素直な思いでかけた歌詞です。小さい頃から歌が好きだったので、いろんな人に教えてもらった歌を、楽しさと一緒にまた子どもたちに伝えたい、という思いがありました。
懐かしさに満ちたメロディと、とくに1番の歌詞によって、親の庇護の元、過ごした幼少時代の家庭のぬくもりを感じると共に、伝え残していきたい日本の原風景のひとつがそこにはあるからです。しかし、2番以降は戦争に行った父の帰りを待つ内容で、悲惨な戦争が終わって平和を取り戻して人びとが安堵したものの、まだまだ厳しい状況が続く戦争直後を思い出され、切なくもなりますので、結局は、メロディ全体と1番の歌詞が好きだということになりますね。
季節を歌った歌では「紅葉」ですね。まさに秋本番の日本の景色。また「風」は、見えない風の存在を教えています。生き生きとその存在を描いていて、優しい気持ちにしてくれます。
歌のなかで繰り返される[のんびり行こう]というフレーズが昔から好きです。幼稚園で演奏したり歌ったりした曲ですが、失敗しても焦らずゆっくり進んで行けばいい、と教えてくれるようで、大人になっても大好きな曲です。
みなさんにも、小さい頃よく歌っていた歌、今でも口ずさんでしまう歌、お子さんが大好きな歌、ありませんか? この特集をきっかけにお気に入りの童謡や、同様にまつわるエピソードを思い出しましたら、是非「コトバのキモチ」からも投稿してみてください♪


童謡100周年記念 季節の童謡シリーズ第四弾
冬のうた
2018年12月19日発売
UPCY-7553 ¥2,500(税込)
ユニバーサルミュージック合同会社
Prime Music
■収録曲
01. たき火
02. 木の葉のお舟
03. 雪虫の里
04. 雪はこどもに降ってくる
05. 冬景色
06. 雪
07. 雪の降る街を
08. スキー
09. 冬の夜
10. 冬の星座
11. サンタさんのふしぎ
12. 諸人こぞりて
13. おもちゃたちのクリスマス
14. [クリスマス・ソング・メドレー]~サンタが町にやってくる
   ~ジングル・ベル~赤鼻のトナカイ~ママがサンタにキッスした
15. 聖しこの夜
16. ペチカ
17. お正月
18. 一月一日
19. 浜千鳥
20. 春よ来い
21. おもいでの唄(「童謡100周年記念」作詞募集大賞作品)
全曲リアレンジ、新録の「童謡」決定盤!!
童謡の声
2018年11月21日発売
UPCY-7541 ¥3,500(税込)
ユニバーサルミュージック合同会社
■収録曲
01. プロローグ 兎のダンス~あめふり
02. 浜辺の歌 / 濱田 岳
03. いぬのおまわりさん / 神谷浩史
04. しゃぼん玉 / 遠藤憲一
05. 赤とんぼ / 尾崎裕哉
06. 椰子の実 / 比嘉栄昇(BEGIN)
07. 月の砂漠 / 小倉久寛
08. 夏の思い出 / つるの剛士
09. やぎさんゆうびん / 柳楽優弥
10. 七つの子 / 山崎育三郎
11. ちいさい秋みつけた / 石崎ひゅーい
12. めだかの学校 / 黒羽麻璃央
13. 夕焼け小焼け / 川畑 要(CHEMISTRY)
14. エピローグ 春よ来い