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日本でもレコチョクなどの名前で、すっかりお馴染みになった音楽配信。 携帯でダウンロードしている若者ユーザーも多く、着うた・着うたフルの名称で有名だ。 2008年当時、「そばにいるね」青山テルマfeat.SoulJa、「キセキ」GReeeeNなど、音楽配信からメガヒットが生まれ、現在では、WEBプロモーションやtwitterやYouTubeの口コミマーケティングで100万ダウンロードを記録するアーティストが次々に生まれている。 |
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今回の特集では、「演歌歌謡曲の音楽配信はどうなの?」「いったい、どんな曲が売れているの?」という素朴な疑問に答え、他では見られない「演歌歌謡曲のランキングデータ」を調べ、歌謡曲ファンの好奇心をくすぐり、勝手に結論へと導きます。「iTunes Music Store」のランキング結果(集計:2012年1月1日〜1月22日)は、ちょっと驚きかも(微笑)。 |
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集計:2012年1月1日〜1月22日 |
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![]() 涙そうそう 夏川りみ |
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![]() 時の過ぎゆくままに 沢田研二 |
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![]() 愛燦燦 美空ひばり |
※ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)、ジャニーズ事務所所属のアーティスト等は 楽曲提供していない為、今回のランキングには登場していない。 |
![]() 1位は、「涙そうそう」夏川りみ、(オリコンランキングでは、2004年に過去最高の8位)本人の強い希望でこの曲を歌ったというこの曲は、作詞に森山良子、作曲がBEGINの競作で、森山良子 with BEGIN・夏川りみ名義の「涙そうそう」は、歌詞検索でも25万回以上アクセスがある人気曲です。 2位は、沢田研二の「時の過ぎゆくままに」、1975年発売のジュリー登場で絶句! (o_o)‥。37年前に発売され、当時オリコン1位を獲得。これまでで約92万枚の売上を記録し、シングル・アルバム含め自身最大のセールスとなる曲で、参加ミュージシャンも懐かしい井上堯之バンド がバック演奏をしている。現在、動画サイトで初めて沢田研二を知り、昭和ポップスターのカッコ良さにしびれている女子も増殖中とか。 3位に美空ひばりの「愛燦燦 (あいさんさん)」美空ひばりが亡くなってから、繰り返し発売されるベスト版などで、同じ曲が3位と18位にランクイン。こちらも昭和の女王が君臨している。 |
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![]() 再販ではなく、オリジナルの発売日という視点で見てみると、 1970年代では、沢田研二の他、ピンクレディーや松山千春も加わり8曲がランクイン。 1971年、ザ・タイガース解散し沢田研二がソロ歌手に転向。TVの歌謡番組が全盛期で、ショーアップした衣装と、インパクトある楽曲で最も歌謡界が光り輝いていた時期に重なる。 1980年代では、チェッカーズ、テレサ・テン、中山美穂など12曲。山口百恵が引退し、松田聖子や田原俊彦がデビューしたアイドル全盛期。ランキングでは中森明菜、岩崎宏美など実力派アイドルがランクインしている。なお、'90年代は3曲のみと少なく70年代、80年代でTOP30の内、20曲を占めている。 特徴的なランキングを拾ってみると、'63年発売の美空ひばり「会う」が24位、そして'89年の「川の流れのように」9位で、この間、26年間の長きにわたり愛され続けているというのも、女王の由縁であろう。また、2000年代のアーティストでは、大ヒット曲「また君に恋してる」以外は、全て、夏川りみの楽曲というのも驚く。もはや「配信のカリスマ・女王」に決定してもよいのではないだろかと、思うほどだ。さらには、「大空と大地の中で」3位の松山千春が「恋」「季節の中で」という今でもカラオケで人気の名曲を3曲ランクインさせた、北海道の男爵芋にも拍手を送りたい。 この様なランキング結果を見ると、どう考えても演歌歌謡曲のファンがiPodやiPhoneで、これらの楽曲を聞いている姿は想像しがたい。多分、パソコンの"iTunesプレーヤー"で聞いているのだろう。もはや、パソコンで音楽を聞くという行為は自然なことなのかも知れない。また、同じ時期のJ-POPランキングを見てみると、1位は、ゆずの「栄光の架橋」、2位が斉藤和義「やさしくなりたい」、EXILEやAKB48など、比較的最近の楽曲がランクインしている事を考えると、「iTunes Music Store」の「歌謡曲ファン」は、想像以上の幅広い層に支持されている事が読み取れる。 |
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![]() 以上のように、今回の「歌謡曲ランキングTOP30」の結果が、偶発的なものなか、配信ならではのランキングなのか、微妙ではあるが、これも事実として受け止めたい。 発売から既に30年以上たった楽曲が、現在でも購入できる点など、これまでのCD流通では考えられない事だし、オリコンランキングでは、こんな結果は絶対ありえない。確実に音楽業界を変えつつある、この、配信という音楽形態を、音楽業界がどの様に受け止め、音楽のあり方を再構築するのかによって、「今後、生まれる音楽」そのものにまで影響を及ぼすことになるだろう。 つまり、過去の作品とか廃盤なんていう観念が無い「音楽配信」は、アーティストにとっては夢の様な販売形態であることは間違いないのだから。 |
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