Q)1968年の初出場以来26回目の紅白出場、おめでとうございます!紅白へのお気持ちをお聞かせください。
A)毎年、幸ちゃん(小林幸子)との衣装対決で派手にパフォーマンスをさせてもらってますけど、これまで派手にやってきて良かったなと今は思うのよね。衣装は大掛かりで大変ですけど、一年の締めくくりのお祭りですから、今年も派手にやりたいと思っています。
Q)歌ネットでは、大ヒット曲の「さそり座の女」や「柳ヶ瀬ブルース」「火の鳥」「お金をちょうだい」、そして、新曲「この青空の下で」などが人気ですが、現在、ご自身の曲の中で、とくに気に入っている曲を、ベスト3を教えてください。
A)1位「この青空の下で」 2位「お金をちょうだい」 3位「さそり座の女」
Q)吉幾三さん、中島みゆきさん、松山千春さんなど、色んな方が楽曲を提供されていますが、「この人に曲を書いてもらいたい!」という方はいますか?
A)長渕剛さん。ジャンルの違う人がいいわね。
Q)デビュー当時のイメージは、「ブルース」というイメージがありましたが、「お金をちょうだい」や「さそり座の女」などまったくタイプの違う楽曲から、今ではシャンソンなども歌われていますが、ジャンルへのこだわりはあるんですか?
A)「柳ヶ瀬ブルース」がヒットした当時は、まわりから「一発屋で終わる」って言われていたの。「新潟ブルース」「釧路の夜」と同じイメージが続いたので、そこから脱皮しようということで出したのが「みれん町」、そしてヒットした「おんなの朝」だったの。その後、またイメージを変えようっていうことで「お金をちょうだい」、そして「さそり座の女」へと繋がっていったのよ。色んな挑戦をしたおかげで、私がスランプになった時、これまでの歌が一人歩きしていってくれたのよね。歌って不思議よね。
Q) 歌手になろうと決めたのは、いつ、どんなきっかけでですか?
A)幼い頃から“美しいもの”には目がなかったので、邦画や外国映画を見て、“役者か歌手になろう”と決めていたの。“キラキラな衣装を着て、ステージに立ちたい”とずっと思っていたのよね。
Q)最近、注目している歌手は誰ですか?
A)秋元順子さん。彼女がデビューする時に“私の一押し”ということで推薦させていただきましたから。
Q)ご自宅でよく聴く歌手や曲を教えてください。
A)今、イギリスのオーディション番組で話題になったスーザン・ボイルさんの「夢やぶれて」を聴いているわよ。あと外国の楽曲も結構多いのよね。映画音楽なんかも聴いてるわ。
Q)カラオケに行くことはありますか?
A)誘われた時に行くぐらいで、滅多に行きません。
Q今の音楽業界に関して、何か思うことはありますか?
A)今は昔みたいにレコードを買って、曲を聴いて、自分が主人公になった気分になる時代とは違くて、“聴くんだったら歌いたい”っていう時代に変わってきてると思うのよね。今の人たちは元気になりすぎちゃって、発散するところがいっぱいありますから。だから歌謡界、演歌界に喝を入れるためにも、もう一回みんなで頑張って盛り上がるような歌謡界、演歌界にしたいと思っているの。
Q)インターネットで音楽が聴けたり、買えたりすることについては、どう思いますか?
A)すぐ聴けることでCDが売れなくなるというより、ヒット曲が少なくなったように思うの。それにCD屋さんに足を運ぶ楽しさがなくなったことが悲しいわね。
Q)いつも、衣装が素敵ですが、ご自身で考えられているのですか?
A)はい。全部、自分で選んでいます。コーディネーターはいないのよ。
Q)もう、今さらですが…、「コロッケ」さんや、「そのまんま美川」さんなどのモノマネを見て、どう思われますか?
A)もう身内みたいなもので、お互いに協力しあったり、助け合ったりしているのよ。コロッケは30周年、私は45周年で、一緒にコンサートもやったりして、楽しく仲良くやらせてもらっています。
Q)バラエティ番組に出ている時などは、ある程度は、求められているイメージを演じていらっしゃると思いますが、もともと、バラエティ番組などに出ることはお好きなんですか?
A)歌手の仕事がなくてバラエティをやってるんじゃなくて、こういう厳しい世の中であっても、歌手の仕事をしっかりやってる上でバラエティもやってるので、非常にバランスがいいなと思っているの。とても楽しくやらせていただいております。
Q)仲のいい歌手のお友達を、何人か教えてください。
A)水前寺清子さん、研ナオコさん
Q)インターネットは、使われますか?
A)インターネットは、使いません。
Q) お酒は、よく呑まれますか?
A)嗜む程度です。昔はたくさん呑んだんですけど、呑みすぎなくて良かったと思ってるわ。あの頃、一緒に呑んでた仲間は、みんな肝臓悪くしちゃって。お酒はほどほどに。
Q)これまで、もらって嬉しかった贈り物は何ですか?
A)貰うよりあげる方が嬉しいかしら。貰うと、お返しが大変ですから。
Q)尊敬する人は誰ですか?
A)森光子さん、黒柳徹子さん
Q)これまで、日本全国各地で食べたもので、とくにおいしかったものは何ですか?
A)フグだったら九州。毛蟹だったら北海道。牡蠣だったら広島ね。それとお野菜も大好きよ。
Q今、一番楽しい時間は、何をしている時ですか?
A)時間が空いて、ぶらぶらショッピングしながら、お洋服を探している時ね。でも今は、昔みたいに衝動買いはしなくなったのよ。
Q)生まれ変わるとしたら、何になりたいですか?
A)私、このまんまの状態で、同じように生まれたいと思っているの。もうちょっと賢くなりたいなとは思っていますけど(笑)。
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Q)シャンソンの香りのする、切ない3連バラードですが、歌うにあたって気をつけたことは何ですか?
A)歌いすぎないことね。荒木とよひささんから、「これはとっても深い愛なんですよ。幸せであっても、時には切なさも感じるし、いずれは別れが来るわけで。恋人なり、夫婦なり、そういうイメージをしっかり頭に入れて、歌ってください」って言われたんです。こういう歌って、あまり感情を入れすぎると重たくなるので、ちょっと抑えながら、表現するようにしています。
Q)歌詞は、大切な人を失う、避けられない人生の無情を歌っていますが、初めて、この歌詞を読んだ時に、何を感じましたか?
A)この手の歌は、私が好きな世界なの。完全なシャンソンではないんですけど、シャンソン風なのよね。それは荒木とよひささんが「そういう歌を作りたい」とおっしゃっていたのを、弦哲也さんが素晴らしい楽曲に仕上げてくださったので、これから私が大切に歌っていきたい歌ですね。
Q)歌詞の中で、とくに気にいっている箇所は、どこですか?
A)「この切なさは 何処からくるの」。幸せであっても、寂しさ、切なさというのは、ふとした瞬間に感じるものであって、日常の中に常にあるものだから。
Q)カラオケファンが歌う時のアドバイスをお願いします。
A)歌詞はしっかり覚えることね。その上で歌詞をチラっと見ることはいいけど、ずっと見てたらその人の表現力が薄れちゃうじゃない。それにボケ防止のためにも、歌詞は覚えてもらいたいわ。
Q)最後に、「歌ネット」で歌詞を見ている人へのメッセージをいただけますか?
A)歌手の人がお元気なのは、声を出すということが、いかに健康にとって良いかってことだと思うの。よくカラオケ大会なんかで、一般の方の歌っている姿を見せていただく機会がありますけど、幸せそうな顔をして歌っているのよね。まるで自分が歌手になったような顔をして、化粧もバッチリしてて(笑)。歌うことは、明日への活力になると思うので、大いに歌ってください。
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