達人たちは1曲の詞を書くために、言葉を巧みに操り、その時代を象徴する言葉を探した。
その言葉は多くの老若男女の心をつかんで離さず、その歌は大ヒットした。
「孤独がつらく感じるとき」、「愛することがよくわからなくなったとき」いつも、
勇気と力を与えてくれた‥、作詞家は言葉の魔術師である。
そんなプロの「作詞家」の皆さんをゲストにお招きして、毎月、紹介していくこのコーナー、
今回のゲストは、これまでに杏里、山本達彦をはじめ、幅広く多くのアーティストの作品を手掛け、またリリックプロデューサー、コンセプターとして制作に携わることも多い。近年は小説家、エッセイストとして活躍中の「吉元由美」さんにお話を伺いました。
「SUMMER CANDLES」(杏里)、
「HAPPY ENDでふられたい」(杏里)、
「ONE-愛はふたりの言葉だから-」(杏里)、
「Virgin Eyes」(中山美穂)、
「別れの余韻」(和田アキ子)、
「愛の堕落」(ジュディ・オング)、
「Jupiter」(平原綾香)など多数。
作詞家になって20年になります。それでもデモテープを初めて聞くときは、20年前のまっさらな自分になります。詞というのは、自分の哲学、価値観、美学、憧れを折り込んだタペストリーのようなものだと思います。テクニックだけ、表面だけのきれいな言葉だけでは心を打つ作品にはならない。一曲入魂です。日常のささやかな光景から、どのくらいの人生や悲しみや喜びを感じ取ることができるか。想像力と妄想のボーダーラインに立つからこそ、スリリングでもあるのです。
アルバム「ハーフ・アンド・ハーフ」に収録されているアコースティックな曲です。ハワイでのレコーディングで、詞もハワイで書きました。人は意識の底でみんなつながっている。個ではなくひとつなのだというスピリチュアルなメッセージをこめました。杏里の美しい声はそのメッセージを何倍にもして世の中に届けてくれました。これが歌のマジックなのだと思います。(吉元由美 談)
2003年12/17日発売
(現在、オリコン2位/2004年1月24日付)
Deramusic/MUCD-5046
http://www.camp-a-ya.com/
■最新刊情報
1日5分!の自分磨き
「わたし」を変える言葉123
今日一日爽快な気分で過ごす本
●2003年12月刊行
三笠書房/¥1,200(税抜)
■近況報告
春先に出版予定の本の執筆の毎日。
テレビ朝日「特捜戦隊デカレンジャー」主題歌 この作品のギャップがプロなのだと思います。
●吉元由美さんのオフシャルHP
【これまで登場した作詞家さん】バックナンバー