コピーライターをやっているとき、新聞に掲載されたRATS&STARのキャッチフレーズを見た、当時EPIC・ソニーの制作ディレクターだった目黒育郎さんが、「作詞をしてみませんか」と、誘ってくださいました。

映画と読書の体験、絵画や写真、旅の記憶、出会ってきた人たちの言葉、普段目にする風景、それらすべての記憶の集積が、自分の血となり肉となって、やがてペンの先から、言葉となって返ってくるように思います。

1行目から、順を追って書いていきます。

静かな部屋と、コーヒーとチョコレート。
筆記用具は昔は鉛筆でしたが、いまはBICのボールペンで書くことが多い。

いちばん早く書けた作品が、「涙のリクエスト」
もっとも時間がかかったのが「MIND CIRCUS」
どちらも自分の代表作です。

聴いた人が、世界にはまだ希望があると感じられる歌詞。自分たちは、祝福されてここに生まれてきたと、感じられる歌詞。そういうことが直接書かれてはいないけれど、何度も聴いていると、そのように感じられる歌詞。

｢悲しい色やね」　康珍化　作詞
真実が歌として書かれていた。

青空　少年　星屑
好きな言葉で、使わずに書けないことがある。

他人を思いやる気持ち。
真心。

自分の人生を一所懸命に生きる。なるべくなら、自我は抑えて、世の中の役に立ちたいという気持ちで日々を過ごすことが、良い作詞家、作曲家になることに繋がります。