ライブハウスツアー決定!

 元さくら学院の“武藤彩未”が、9月27日に東京・Shibuya-AXにて「武藤彩未 LIVE DNA 1980 〜version2.〜」と題した自身2度目のライブを開催した。

 昨年3月にさくら学院を卒業し、その後1年4カ月もの間レッスンを積み重ね、今年7月に満を持してソロアーティストとして活動を開始。女性ソロアイドルの全盛期だった1980年代の音楽を辿ることで原点回帰をはかり、現代にそのDNAを継承する「DNA1980」というプロジェクトを発表。今年7月に行われた渋谷O-EASTでのファーストライブでは、80年代の名曲達が現代的な演出の中で見事に蘇った。またライブ会場限定で販売されたCD「LIVE DNA1980(vol.1〜vol.2)」は、80年代アイドルの名曲を豪華ミュージシャンと共に再現。その圧倒的なクオリティの高さがネット上で話題を呼び、さらに「あまちゃん」をきっかけに注目されている80年代ブームも伴って大きな反響を巻き起こしている。

 今回2度目となるライブでは会場限定盤CDに収録された8曲に加え、新たなカバー曲とオリジナル楽曲2曲を含む全15曲を披露。オープニングでは、白の羽織物のような衣装を纏い、映画「天空の城ラピュタ」で知られる「君を乗せて」をアカペラで歌唱。神秘的かつ荘厳な登場から一転、80年代エッセンスを感じさせながらも現代的な銀のミニワンピース姿となり、「チェリーブラッサム」「リ・ボ・ン」「夏の扉」といったアップテンポなナンバーを披露した。

 MCでファンとの再会とステージに立つ喜びを語った後、「涙のペーパームーン」「青い珊瑚礁」「素敵なラブリーボーイ」を続けて披露。その後「悲しみよこんにちは」、そして初披露となる「風立ちぬ」を披露。その優しくも芯の強い歌声にファンは聴き入っていた。ライブ中盤では、ステージ上で自らカウントダウンをしながら早着替えをし、赤×白のチェッカーにチュールの腰飾りをつけたコケティッシュな衣装に変身。「A! Y! M! あ・や・み!」というコール&レスポ ンスの流れから「夏色のナンシー」、続けて「タッチ」、そして「渚のハイカラ人魚」、「スマイルフォーミー」を披露。会場のボルテージは 最高潮に達した。

 最後のMCでは、「小さい頃から変わらずいろんなことに挑戦してきたんですけど、もう17歳。 これからも新しいことに怖がらずチャレンジしたいと思います。私はいつでもみなさんのそばにいます。そんな気持ちを込めて歌います」と語り、「セシル」で本編を締めくくった。現在の渋谷をモノトーンで表した映像をバックに歌う姿は、彼女自身が傾倒する80年代を辿り、そのDNAを現代的なアプローチで昇華していくという独自の世界観を提示する、今回のライブの象徴とも言える光景だった。

 観客の熱いアンコールを受けて、今度は青いニットワンピースをビニール素材で包んだ近未来的な衣装で登場。そして初披露となるオリジナル曲「女神のサジェスチョン」をファンの前で歌った。80'Sエッセンスを感じるメロディと近未来的なサウンド、そしてキュートな歌詞による世界観に会場全体が包まれた。そしてアンコールの最後は、7月のファーストライブでも披露したオリジナル曲「彩りの夏」。本人の名前も冠したこの曲は、良質なメロディとフレーズ毎に様変わりしていくカラフルなサウンドによるポップチューンとして、今後の彼女を象徴する曲となるだろう。