彩雨の揺り篭ああ 夜明けさえ待てぬまま 消える月のよう 御簾越しにも儚げな あなたの背中 螺鈿の文箱に かくした涙が あふれるなら この手のひらで 花びら模様に散らして 色彩る雨にこの身を変え そっとあなたに降りましょう 泣きたいならば ここにきて 泣きませんか 爪ひとつも飾らぬ ありのままのあなたでいて どんな夢も あなたへと集うから ああ 雨しずく 戯れに指先で弾き 濡れて光る その項 瞳をそらせない ざわめく夜香木 憂いの刻には 純白い胸に耳を預け やわらかなその鼓動を 色彩る雨で痛み消して 優しさだけ敷きつめたら 疲れているその身体 休めましょう 水の揺り篭のなか ゆらりあなた揺らしながら いつか微笑う そのときを待ちましょう 永遠 幻夢 泡沫 現身 生まれ変わることなどない あなたがそこにいないなら 色彩る雨にこの身を変え そっとあなたを包みましょう 泣きたいならば ここにきて 泣きませんか 水の揺り篭のなか ゆらりあなた揺らしながら 何も言わず 口唇で止めましょう 涙を | 源泉水(保志総一朗) | 小泉宏孝 | 太田雅友 | 堀隆 | ああ 夜明けさえ待てぬまま 消える月のよう 御簾越しにも儚げな あなたの背中 螺鈿の文箱に かくした涙が あふれるなら この手のひらで 花びら模様に散らして 色彩る雨にこの身を変え そっとあなたに降りましょう 泣きたいならば ここにきて 泣きませんか 爪ひとつも飾らぬ ありのままのあなたでいて どんな夢も あなたへと集うから ああ 雨しずく 戯れに指先で弾き 濡れて光る その項 瞳をそらせない ざわめく夜香木 憂いの刻には 純白い胸に耳を預け やわらかなその鼓動を 色彩る雨で痛み消して 優しさだけ敷きつめたら 疲れているその身体 休めましょう 水の揺り篭のなか ゆらりあなた揺らしながら いつか微笑う そのときを待ちましょう 永遠 幻夢 泡沫 現身 生まれ変わることなどない あなたがそこにいないなら 色彩る雨にこの身を変え そっとあなたを包みましょう 泣きたいならば ここにきて 泣きませんか 水の揺り篭のなか ゆらりあなた揺らしながら 何も言わず 口唇で止めましょう 涙を |
夕虹の淡き秘めごと金色に染められた 黄昏の道を もう少し 送りましょう まだ 離れたくなくて 儚げな虹 天の贈り物よ 大空の秘めごとを 見つけたよう 切なげなあなたの 横顔 あの 夕虹の如くささやかに そう あなたへと 届けたい 色とりどりのこの想い 真白き胸にそっと あの 夕虹の如く 密やかに ああ 抱きしめて しまいそうで その心に 触れることをどうか 許してくれませんか 笛を吹く愛しさで 折れそうな肩に 口唇を 寄せたくて ふと うつむいてしまう 秋の七草 誰の贈り物よ 置き去りの籠の中 ひたむきに 咲きみだれる淡い 花達 抱くあなた いま 夕映えが今日を 包み込み そう さよならを 温める また明日が来て逢えるまで 淋しくならないよう いま 夕映えがふたり 包み込み ああ 影さえも ひとつになる あなたのこと 守ることをどうか 許してくれませんか …もう 暮れなずむ 空と風の中 そう 消えてゆく 色彩よ 移ろうものは美しく 泣きたくなるのは何故… あの 夕虹の如く 密やかに ああ 背中から 抱きしめましょう 「これは夢」と つぶやく間だけ 一度だけで いいから | 源泉水(保志総一朗) | 田久保真見 | 近藤尚如 | | 金色に染められた 黄昏の道を もう少し 送りましょう まだ 離れたくなくて 儚げな虹 天の贈り物よ 大空の秘めごとを 見つけたよう 切なげなあなたの 横顔 あの 夕虹の如くささやかに そう あなたへと 届けたい 色とりどりのこの想い 真白き胸にそっと あの 夕虹の如く 密やかに ああ 抱きしめて しまいそうで その心に 触れることをどうか 許してくれませんか 笛を吹く愛しさで 折れそうな肩に 口唇を 寄せたくて ふと うつむいてしまう 秋の七草 誰の贈り物よ 置き去りの籠の中 ひたむきに 咲きみだれる淡い 花達 抱くあなた いま 夕映えが今日を 包み込み そう さよならを 温める また明日が来て逢えるまで 淋しくならないよう いま 夕映えがふたり 包み込み ああ 影さえも ひとつになる あなたのこと 守ることをどうか 許してくれませんか …もう 暮れなずむ 空と風の中 そう 消えてゆく 色彩よ 移ろうものは美しく 泣きたくなるのは何故… あの 夕虹の如く 密やかに ああ 背中から 抱きしめましょう 「これは夢」と つぶやく間だけ 一度だけで いいから |