熱い風熱い風 吹いてた 街角に 吹いてた さしのべる きみの手 うけたのは ぼくだね 誰もが みな叫ぶ 俺たちの 時代だと ひたすらに 信じて どこまでも 走った 今はもう 人影はなく 路上には デジャブー 幻想の 過ぎゆく季節の中で くりかえす 思い出に タイム・ラグ 熱い風 吹いてた 街角に 吹いてた あいつらは 待ってた 街角で 待ってた 確かな 思いと 自由のうたに 乾杯 たどりつく ところも わからずに 走った 夕焼けは 砂の蜃気楼 朝焼けは メモリー 幻想の 暮れゆく時代の中で ふりむけば遠い日に タイム・ラグ | 六文銭 | 小室等 | 小室等 | 六文銭 | 熱い風 吹いてた 街角に 吹いてた さしのべる きみの手 うけたのは ぼくだね 誰もが みな叫ぶ 俺たちの 時代だと ひたすらに 信じて どこまでも 走った 今はもう 人影はなく 路上には デジャブー 幻想の 過ぎゆく季節の中で くりかえす 思い出に タイム・ラグ 熱い風 吹いてた 街角に 吹いてた あいつらは 待ってた 街角で 待ってた 確かな 思いと 自由のうたに 乾杯 たどりつく ところも わからずに 走った 夕焼けは 砂の蜃気楼 朝焼けは メモリー 幻想の 暮れゆく時代の中で ふりむけば遠い日に タイム・ラグ |
雨が空から降れば雨が空から降れば 想い出は 地面にしみこむ 雨が シトシト降れば 想い出は シトシトにじむ 黒いコーモリ傘をさして街を歩けば あの街は 雨の中 この街も 雨の中 電信柱も ポストも フルサトも 雨の中 しょうがない 雨の日はしょうがない 公園のベンチでひとり おさかなを つれば おさかなもまた 雨の中 しょうがない 雨の日は しょうがない しょうがない 雨の日は しょうがない | 六文銭 | 別役実 | 小室等 | | 雨が空から降れば 想い出は 地面にしみこむ 雨が シトシト降れば 想い出は シトシトにじむ 黒いコーモリ傘をさして街を歩けば あの街は 雨の中 この街も 雨の中 電信柱も ポストも フルサトも 雨の中 しょうがない 雨の日はしょうがない 公園のベンチでひとり おさかなを つれば おさかなもまた 雨の中 しょうがない 雨の日は しょうがない しょうがない 雨の日は しょうがない |
インドの街を象にのって印度の街を象にのって 毎日どこかへ 行くのです 麦ワラ帽子と大きな荷物 一緒にテクテク 日溜りを カスタネットがカタカタと マンドリンがチリチリと 背中で笑っているのです 印度の街を象にのって 毎日どこかへ行くのです 今日もテクテク 日溜りや またはユラユラ 月の夜 光りと影がくり返し 又くり返し通りすぎ 私の心に 絵を書いた 印度の街を象にのって 毎日どこかへ行くのです 遠い昔のママゴトや 明日の天気のことなどを 神様のように ユラユラと 考えながらユラユラと 毎日散歩するのです | 六文銭 | 及川恒平 | 小室等 | | 印度の街を象にのって 毎日どこかへ 行くのです 麦ワラ帽子と大きな荷物 一緒にテクテク 日溜りを カスタネットがカタカタと マンドリンがチリチリと 背中で笑っているのです 印度の街を象にのって 毎日どこかへ行くのです 今日もテクテク 日溜りや またはユラユラ 月の夜 光りと影がくり返し 又くり返し通りすぎ 私の心に 絵を書いた 印度の街を象にのって 毎日どこかへ行くのです 遠い昔のママゴトや 明日の天気のことなどを 神様のように ユラユラと 考えながらユラユラと 毎日散歩するのです |
永遠の歌永遠の歌 永遠の星 永遠の愛 ただの夢じゃなく 永遠の歌 永遠の星 永遠の愛 守り続けたい 永遠の歌 永遠の星 永遠の愛 限りない思い 永遠の歌 永遠の星 永遠の愛 君に渡したい 永遠の歌 永遠の星 永遠の愛 一つ種を蒔こう 永遠の歌 永遠の星 永遠の愛 水を分かち飲もう 永遠の歌 永遠の星 永遠の愛 じっと耳を澄ませ 永遠の歌 永遠の星 永遠の愛 誰も独りじゃない 永遠の歌 永遠の星 永遠の愛 遥か続く道 永遠の歌 永遠の星 永遠の愛 凛と世界は在る 永遠の歌 永遠の星 永遠の愛 生きるための場処 永遠の歌 永遠の星 永遠の愛 君に残したい | 六文銭 | 及川恒平 | 及川恒平 | 六文銭 | 永遠の歌 永遠の星 永遠の愛 ただの夢じゃなく 永遠の歌 永遠の星 永遠の愛 守り続けたい 永遠の歌 永遠の星 永遠の愛 限りない思い 永遠の歌 永遠の星 永遠の愛 君に渡したい 永遠の歌 永遠の星 永遠の愛 一つ種を蒔こう 永遠の歌 永遠の星 永遠の愛 水を分かち飲もう 永遠の歌 永遠の星 永遠の愛 じっと耳を澄ませ 永遠の歌 永遠の星 永遠の愛 誰も独りじゃない 永遠の歌 永遠の星 永遠の愛 遥か続く道 永遠の歌 永遠の星 永遠の愛 凛と世界は在る 永遠の歌 永遠の星 永遠の愛 生きるための場処 永遠の歌 永遠の星 永遠の愛 君に残したい |
大雪の日大雪の日 遠いオアシスで 頻りに手を洗う人よ 奪ったのか 流したのか 埋ずめたのか 祈ったのか 多分そうだろう No... ころんだ人の数 ひしゃげた車の数 溜息まじりに見る雪の空 大雪の日 密かに地下室で 祭りを企てる人よ 撃たれたからライバルは 花束を貰えたのか 多分そうだろう No... 妙に真剣に空手の稽古をする男の姿がある雪の原 大雪の日 それまで見も知らぬ 長い片仮名の国で 暗闇が光った時 埃っぽい旗が死んだ ほかにもあっただろう No... | 六文銭 | 及川恒平 | 及川恒平 | 六文銭 | 大雪の日 遠いオアシスで 頻りに手を洗う人よ 奪ったのか 流したのか 埋ずめたのか 祈ったのか 多分そうだろう No... ころんだ人の数 ひしゃげた車の数 溜息まじりに見る雪の空 大雪の日 密かに地下室で 祭りを企てる人よ 撃たれたからライバルは 花束を貰えたのか 多分そうだろう No... 妙に真剣に空手の稽古をする男の姿がある雪の原 大雪の日 それまで見も知らぬ 長い片仮名の国で 暗闇が光った時 埃っぽい旗が死んだ ほかにもあっただろう No... |
お葬式が行くごらんあそこを あの街角を お葬式が行く とぼとぼと ノボリを立てて カネを鳴らして きっとお母さんが死んで 子供が泣いている ごらんあそこを あの土手の上を お葬式が行く ぞろぞろと 風に吹かれて 雲に追われて きっと恋人が死んで 婚約者が泣いている ごらんあそこを あの空の彼方を お葬式が行く すいすいと 月面をよぎって 星星をくぐって きっと名も無き人が死んで 名も無き人が泣いている 行け行けお葬式 はるかなる墓地へ 飛べ飛べお葬式 宇宙の彼方へ | 六文銭 | 別役実 | 小室等 | 六文銭 | ごらんあそこを あの街角を お葬式が行く とぼとぼと ノボリを立てて カネを鳴らして きっとお母さんが死んで 子供が泣いている ごらんあそこを あの土手の上を お葬式が行く ぞろぞろと 風に吹かれて 雲に追われて きっと恋人が死んで 婚約者が泣いている ごらんあそこを あの空の彼方を お葬式が行く すいすいと 月面をよぎって 星星をくぐって きっと名も無き人が死んで 名も無き人が泣いている 行け行けお葬式 はるかなる墓地へ 飛べ飛べお葬式 宇宙の彼方へ |
面影橋から面影橋から 天満橋 天満橋から 日影橋 季節はずれの 風に乗り 季節はずれの 赤とんぼ 流してあげよか 大淀に 切って捨てよか 大淀に いにしえ坂から わらべ坂 わらべ坂から 五番坂 春は何処から 来るかしら 風に吹かれて 来るかしら めぐりめぐる 想い出に 歌を忘れた 影法師 | 六文銭 | 田中伸彦・及川恒平 | 及川恒平 | | 面影橋から 天満橋 天満橋から 日影橋 季節はずれの 風に乗り 季節はずれの 赤とんぼ 流してあげよか 大淀に 切って捨てよか 大淀に いにしえ坂から わらべ坂 わらべ坂から 五番坂 春は何処から 来るかしら 風に吹かれて 来るかしら めぐりめぐる 想い出に 歌を忘れた 影法師 |
おもちゃの汽車おもちゃの汽車 ホラ世界 ホラひた走れ 煙草を吸う 僕の足もとから テレビを見ている 君のひざがしらへ おもちゃの汽車 ホラ世界 ホラひた走れ 壁の大きな 地図の上の シベリア鉄道を なぞって走れ おもちゃの汽車 ホラ世界 ホラひた走れ ギターをひいてる 僕の足もとから 編物をしている 君のひざがしらへ おもちゃの汽車 ホラ世界 ホラひた走れ こたつのトンネル くぐり抜ければ 朝を めがけて 夢の中 おもちゃの汽車 ホラ世界 ホラひた走れ | 六文銭 | 及川恒平 | 小室等 | | おもちゃの汽車 ホラ世界 ホラひた走れ 煙草を吸う 僕の足もとから テレビを見ている 君のひざがしらへ おもちゃの汽車 ホラ世界 ホラひた走れ 壁の大きな 地図の上の シベリア鉄道を なぞって走れ おもちゃの汽車 ホラ世界 ホラひた走れ ギターをひいてる 僕の足もとから 編物をしている 君のひざがしらへ おもちゃの汽車 ホラ世界 ホラひた走れ こたつのトンネル くぐり抜ければ 朝を めがけて 夢の中 おもちゃの汽車 ホラ世界 ホラひた走れ |
キングサーモンのいる島キングサーモン 川面を跳ねて 白い息を吐けば 辺りは 愈々 寒くなる オホーツクの果て 波の上に ユラリユラユラ そんな 小さな島がある 橋の上で 僕は 手袋や 帽子の上から浸み透る 寒さに打たれて 立ち嫡む その時 きっと キングサーモン 忘れているよ 氷の夜が来れば おまえの行き場が 消えて行く オホーツクの果て 波の上に ユラリユラユラ そんな 小さな島がある 橋の上で 僕は 眠りながら 考える キングサーモンの熱いステーキが 食べたいなあ キングサーモン オホーツクの海にも 夜のテーブルの上にも 姿が見えない | 六文銭 | 及川恒平 | 及川恒平 | | キングサーモン 川面を跳ねて 白い息を吐けば 辺りは 愈々 寒くなる オホーツクの果て 波の上に ユラリユラユラ そんな 小さな島がある 橋の上で 僕は 手袋や 帽子の上から浸み透る 寒さに打たれて 立ち嫡む その時 きっと キングサーモン 忘れているよ 氷の夜が来れば おまえの行き場が 消えて行く オホーツクの果て 波の上に ユラリユラユラ そんな 小さな島がある 橋の上で 僕は 眠りながら 考える キングサーモンの熱いステーキが 食べたいなあ キングサーモン オホーツクの海にも 夜のテーブルの上にも 姿が見えない |
GOOD来るように愛してね窓の喧噪 聞こえない テレビのニュース 解らない 外の天気は 気づかない 帰り支度は 許せない 君の寝息が 動かない 死んだふりでも ないみたい 叩き起こして もう一回 さっきみたいに 見詰めたい 拒絶して 気絶して 断絶して GOOD来るように愛してね ハッピーエンドが 描けない 半端な喜劇じゃ 笑えない 一寸ずれてる 好き嫌い 死にたいなんて 認めない 遠いどこかで 殺し合い 今は僕たち 忍び逢い 苦い経験 生かし合い 残り少しは 夢見たい 拒絶して 気絶して 断絶して GOOD来るように愛してね GOOD来るように愛してね | 六文銭 | 及川恒平 | 及川恒平 | 六文銭 | 窓の喧噪 聞こえない テレビのニュース 解らない 外の天気は 気づかない 帰り支度は 許せない 君の寝息が 動かない 死んだふりでも ないみたい 叩き起こして もう一回 さっきみたいに 見詰めたい 拒絶して 気絶して 断絶して GOOD来るように愛してね ハッピーエンドが 描けない 半端な喜劇じゃ 笑えない 一寸ずれてる 好き嫌い 死にたいなんて 認めない 遠いどこかで 殺し合い 今は僕たち 忍び逢い 苦い経験 生かし合い 残り少しは 夢見たい 拒絶して 気絶して 断絶して GOOD来るように愛してね GOOD来るように愛してね |
こん・りん・ざいこん・りん・ざい こん・りん・ざい こん・りん・ざい こん・りん・ざい すこし前まで人は 口を揃えて言ってた こん・りん・ざい こん・りん・ざい こん・りん・ざい こん・りん・ざい 戦争だけは こん・りん・ざい 戦争だけは こん・りん・ざい こん・りん・ざい こん・りん・ざい | 六文銭 | 小室等 | 小室等 | 六文銭 | こん・りん・ざい こん・りん・ざい こん・りん・ざい こん・りん・ざい すこし前まで人は 口を揃えて言ってた こん・りん・ざい こん・りん・ざい こん・りん・ざい こん・りん・ざい 戦争だけは こん・りん・ざい 戦争だけは こん・りん・ざい こん・りん・ざい こん・りん・ざい |
さよならだけが人生ならばさよならだけが 人生ならば また来る春は何だろう はるかなはるかな地の果てに 咲いてる野の百合何だろう さよならだけが 人生ならば めぐりあう日は何だろう やさしいやさしい夕焼と ふたりの愛は何だろう さよならだけが 人生ならば 建てたわが家は何だろう さみしいさみしい平原に ともす灯りは何だろう さよならだけが 人生ならば | 六文銭 | 寺山修司 | 小室等 | | さよならだけが 人生ならば また来る春は何だろう はるかなはるかな地の果てに 咲いてる野の百合何だろう さよならだけが 人生ならば めぐりあう日は何だろう やさしいやさしい夕焼と ふたりの愛は何だろう さよならだけが 人生ならば 建てたわが家は何だろう さみしいさみしい平原に ともす灯りは何だろう さよならだけが 人生ならば |
サーカス・ゲームぼくのこいびとはサーカスの キラキラ衣装の曲芸師 小さな体が宙返り ブランコからブランコへ宙返り 高鳴る胸を押えては きょうの“呼び物”さ ジンタにのって クルッと回れば拍手喝采 クルッと回れば地球も回わる フンワリ飛んで フンワリ浮かんで ぼくのこいびとはサーカスの フルサト忘れた曲芸師 小さな体が宙返り ブランコからブランコへ宙返り 最後の客が帰ったら 夜が明けるまで次の手を 祭りが終わればいつもと同じ トラックに揺られて街から街へ フンワリ飛んで フンワリ浮かんで ぼくのこいびとはサーカスの ピエロに恋した曲芸師 だぶだぶのズボンに尖り帽子 ピエロに扮したあなたのこいびと 拍手喝采もおどけた顔も 同じことさ二人共 昨日より傷がひとつ増えた 去年よりしわがひとつ増えた フンワリ飛んで フンワリ浮かんで | 六文銭 | 及川恒平 | 及川恒平 | | ぼくのこいびとはサーカスの キラキラ衣装の曲芸師 小さな体が宙返り ブランコからブランコへ宙返り 高鳴る胸を押えては きょうの“呼び物”さ ジンタにのって クルッと回れば拍手喝采 クルッと回れば地球も回わる フンワリ飛んで フンワリ浮かんで ぼくのこいびとはサーカスの フルサト忘れた曲芸師 小さな体が宙返り ブランコからブランコへ宙返り 最後の客が帰ったら 夜が明けるまで次の手を 祭りが終わればいつもと同じ トラックに揺られて街から街へ フンワリ飛んで フンワリ浮かんで ぼくのこいびとはサーカスの ピエロに恋した曲芸師 だぶだぶのズボンに尖り帽子 ピエロに扮したあなたのこいびと 拍手喝采もおどけた顔も 同じことさ二人共 昨日より傷がひとつ増えた 去年よりしわがひとつ増えた フンワリ飛んで フンワリ浮かんで |
白無地方向幕ひとふしのメロディーが朝から頭を離れない くちの中でくりかえし小さく歌い どこかで聞いたと 記憶のもやの中を探し回る たどり着けずに正午を過ぎて ガラス戸ごしに曇りの空を眺めている どこで聞いたのだろう この微妙な節回し 子守唄のようでもあり ラメントのようでもある 愛しあったり 愛されない苦しみにひそかに裏切りに走ったり 音もかたちもない ふとした凪のような 自分であるのかほかの人であるのか 消え去りやすく けれど不意に戻ってくる 生れて二ヶ月の赤ん坊が 朝の小鳥のコロラチュラにじっと耳をすましている 遠い眼をして 何度でもあきらめよう そのたびに輝くものがある 迷子よ 迷子よ 後戻りはきかない | 六文銭 | 有働薫 | 及川恒平 | 六文銭 | ひとふしのメロディーが朝から頭を離れない くちの中でくりかえし小さく歌い どこかで聞いたと 記憶のもやの中を探し回る たどり着けずに正午を過ぎて ガラス戸ごしに曇りの空を眺めている どこで聞いたのだろう この微妙な節回し 子守唄のようでもあり ラメントのようでもある 愛しあったり 愛されない苦しみにひそかに裏切りに走ったり 音もかたちもない ふとした凪のような 自分であるのかほかの人であるのか 消え去りやすく けれど不意に戻ってくる 生れて二ヶ月の赤ん坊が 朝の小鳥のコロラチュラにじっと耳をすましている 遠い眼をして 何度でもあきらめよう そのたびに輝くものがある 迷子よ 迷子よ 後戻りはきかない |
世界が完全に晴れた日六月の火事のように明るく 生まれたばかりの蝶が燃えていた 手旗信号で愛のメッセージ 誰かに飛ばしたいつかの草原 二十万のひまわりがさよなら 肖像画が笑ってたその広場 天気予報も最終回 深々礼したいつかの夕暮れ 世界が完全に晴れた日 飛んだ 世界が完全に晴れた日 行った 戦場では雨傘が健気に 弾丸をはじく夢を見つづけた 筒抜けの秘密 愛のメッセージ 胸を撃ち抜いたいつかの街角 世界が完全に晴れた日 飛んだ 世界が完全に晴れた日 行った 世界が完全に 晴 れ た 日 | 六文銭 | 及川恒平 | 及川恒平 | 六文銭 | 六月の火事のように明るく 生まれたばかりの蝶が燃えていた 手旗信号で愛のメッセージ 誰かに飛ばしたいつかの草原 二十万のひまわりがさよなら 肖像画が笑ってたその広場 天気予報も最終回 深々礼したいつかの夕暮れ 世界が完全に晴れた日 飛んだ 世界が完全に晴れた日 行った 戦場では雨傘が健気に 弾丸をはじく夢を見つづけた 筒抜けの秘密 愛のメッセージ 胸を撃ち抜いたいつかの街角 世界が完全に晴れた日 飛んだ 世界が完全に晴れた日 行った 世界が完全に 晴 れ た 日 |
世界はまだ母は患う人に体温計を当てている 父は実現しない橋の図面を引いている 暗闇で目を瞑る愛 雨水で薄まった愛 世界は昨夜 愛に満ちてた 姉は知り合いの子を引きとって育てる 弟はシャッターの無いカメラを手に街に出る 電話の途中息殺す愛 歌とは無縁の愛 世界は今朝 愛に満ちてた 兄は慣れない銃を人に向けていた 妹は恋人の盗みを手伝うとさらりと言う 灰皿でくすぶる愛 天窓を逃げだす愛 世界は午後 愛に満ちてた 女が枯れかけた花に水をやっている 男が薬屋を出て無理に車道を渡っていく 疑いと瓜二つの愛 風下で項垂れる愛 世界は今夜 愛に満ちてた あなたはブロッコリーをよく噛まずに嚥む わたしは爛れた顔の理由を敢えて知る気もない 愛とは知らず投函した愛 横顔が誰でもない愛 世界は明日(あす)も 愛に満ちてた | 六文銭 | 及川恒平 | 及川恒平 | 六文銭 | 母は患う人に体温計を当てている 父は実現しない橋の図面を引いている 暗闇で目を瞑る愛 雨水で薄まった愛 世界は昨夜 愛に満ちてた 姉は知り合いの子を引きとって育てる 弟はシャッターの無いカメラを手に街に出る 電話の途中息殺す愛 歌とは無縁の愛 世界は今朝 愛に満ちてた 兄は慣れない銃を人に向けていた 妹は恋人の盗みを手伝うとさらりと言う 灰皿でくすぶる愛 天窓を逃げだす愛 世界は午後 愛に満ちてた 女が枯れかけた花に水をやっている 男が薬屋を出て無理に車道を渡っていく 疑いと瓜二つの愛 風下で項垂れる愛 世界は今夜 愛に満ちてた あなたはブロッコリーをよく噛まずに嚥む わたしは爛れた顔の理由を敢えて知る気もない 愛とは知らず投函した愛 横顔が誰でもない愛 世界は明日(あす)も 愛に満ちてた |
それは遠くの街そこに小さな街があって そこにささやかな生活がある 街に小さな波止場があって 街に小さな飛行場があって 街に小さな停車場がある それはしあわせの街 それはしあわせの人々 いつかどこかで何かが起きて 波止場には船が来なくなった 飛行場には飛行機が来なくなった 停車場には汽車が来なくなった いつかどこかで何かが起きて 小さな街は捨てられた いつかどこかで何かが起きて 小さな街は忘れられた それは遠くの街 それは遠い人々 捨てられても忘れられても そこに小さな街があって そこにささやかな生活がある 捨てられても忘れられても そこに小さな街があって そこにささやかな生活がある | 六文銭 | 別役実 | 小室等 | 六文銭 | そこに小さな街があって そこにささやかな生活がある 街に小さな波止場があって 街に小さな飛行場があって 街に小さな停車場がある それはしあわせの街 それはしあわせの人々 いつかどこかで何かが起きて 波止場には船が来なくなった 飛行場には飛行機が来なくなった 停車場には汽車が来なくなった いつかどこかで何かが起きて 小さな街は捨てられた いつかどこかで何かが起きて 小さな街は忘れられた それは遠くの街 それは遠い人々 捨てられても忘れられても そこに小さな街があって そこにささやかな生活がある 捨てられても忘れられても そこに小さな街があって そこにささやかな生活がある |
小さな動物園小さな どうぶつえん おりの外を 雀が 飛びまわる おりの外を ねずみが 走りまわる おりの中で 僕は 日向ばっこ 小さな動物園 お日様 ギラッギラ 小さな どうぶつえん おりの名札に 書かれた文字は ひぐま しか たぬき きつね ふくろう オットセイ 勿論 にゅうじょうむりょうです 小さな動物園 粉雪 チラッチラ 小さな どうぶつえん ぼくの心の中で膨らんでいく おりの中で 僕は 日向ぼっこ 側に クジラの骨が 横たわっている 小さな動物園 北風 ヒュウヒュウ 小さな どうぶつえん…… | 六文銭 | 及川恒平 | 橋本良一 | | 小さな どうぶつえん おりの外を 雀が 飛びまわる おりの外を ねずみが 走りまわる おりの中で 僕は 日向ばっこ 小さな動物園 お日様 ギラッギラ 小さな どうぶつえん おりの名札に 書かれた文字は ひぐま しか たぬき きつね ふくろう オットセイ 勿論 にゅうじょうむりょうです 小さな動物園 粉雪 チラッチラ 小さな どうぶつえん ぼくの心の中で膨らんでいく おりの中で 僕は 日向ぼっこ 側に クジラの骨が 横たわっている 小さな動物園 北風 ヒュウヒュウ 小さな どうぶつえん…… |
てんでばらばら~山羊汁の未練~てんでばらばら 電動ミシンのうなり声が響く 路地の乾いた呪文よ ここから先は海であり 海にひそむ民族であり 梅雨どきの トタン壁にしがみつく 蔦の濃緑! に眼を射られて かがみこむほどの暑さだ! いっそ裸足で歩いて 頭に長靴でもかぶせたらどうだ キムさんはそう言うのであり 俺は ひねた山羊の肋肉を頬ばりながら 盗むときの眼で 焼酎を飲むのであり 肋の中に舌を差し込むのである 音もなく 破れた窓ガラスのバスが 遠い光州の町を走り過ぎる 銃を持った青年達が 笑顔で手をふっている 昨日見たテレビの画面に 音はなく 水まじりのコーヒーを飲んでから 俺は恋人を自転車の荷台に乗せて 駅まで送った 「あなたの眼は蜘蛛みたいだわ」 いきなり悩んだ 羽子板みたいに 壁の方を向いて 追いつくか 長靴を頭にして 追いつくか 山羊汁の中の青紫蘇の葉に 追いつくか 「人民に銃を向けるな」という 横断幕のある町で 追いつけるかなあ 俺の坐っているテーブルに 処刑前の予感を! 路地から路地 サンダル作りの電動ミシンの響きに 腹をゆすられながら キムさんと俺は てんでばらばら 汁をすするのに 懸命になるのである けんめいになる | 六文銭 | 佐々木幹郎 | 小室等 | 六文銭 | てんでばらばら 電動ミシンのうなり声が響く 路地の乾いた呪文よ ここから先は海であり 海にひそむ民族であり 梅雨どきの トタン壁にしがみつく 蔦の濃緑! に眼を射られて かがみこむほどの暑さだ! いっそ裸足で歩いて 頭に長靴でもかぶせたらどうだ キムさんはそう言うのであり 俺は ひねた山羊の肋肉を頬ばりながら 盗むときの眼で 焼酎を飲むのであり 肋の中に舌を差し込むのである 音もなく 破れた窓ガラスのバスが 遠い光州の町を走り過ぎる 銃を持った青年達が 笑顔で手をふっている 昨日見たテレビの画面に 音はなく 水まじりのコーヒーを飲んでから 俺は恋人を自転車の荷台に乗せて 駅まで送った 「あなたの眼は蜘蛛みたいだわ」 いきなり悩んだ 羽子板みたいに 壁の方を向いて 追いつくか 長靴を頭にして 追いつくか 山羊汁の中の青紫蘇の葉に 追いつくか 「人民に銃を向けるな」という 横断幕のある町で 追いつけるかなあ 俺の坐っているテーブルに 処刑前の予感を! 路地から路地 サンダル作りの電動ミシンの響きに 腹をゆすられながら キムさんと俺は てんでばらばら 汁をすするのに 懸命になるのである けんめいになる |
長い夢何かが待っているわけでもなく 絶望を抱えているわけでもない さほどの意味があるわけじゃない 船に乗り合わせたのは 偶然のこと おかしなことだけど あてどないことだけど それでも船には 夢が乗っている Sail away, sail away 長い夢の船出 きみの夢と 僕の夢を乗せ 長い航海に出る 子供が聞く「船長は誰?」 大人は答えられず 船は進む わだかまりの中に 笑顔を見せ 盃の中に 言葉を沈める おかしなことだけど あてどないことだけど それでも船には 夢が乗っている Sail away, sail away 長い夢の船出 きみの夢と 僕の夢を乗せ 長い航海に出る | 六文銭 | 小室等 | 小室等 | 六文銭 | 何かが待っているわけでもなく 絶望を抱えているわけでもない さほどの意味があるわけじゃない 船に乗り合わせたのは 偶然のこと おかしなことだけど あてどないことだけど それでも船には 夢が乗っている Sail away, sail away 長い夢の船出 きみの夢と 僕の夢を乗せ 長い航海に出る 子供が聞く「船長は誰?」 大人は答えられず 船は進む わだかまりの中に 笑顔を見せ 盃の中に 言葉を沈める おかしなことだけど あてどないことだけど それでも船には 夢が乗っている Sail away, sail away 長い夢の船出 きみの夢と 僕の夢を乗せ 長い航海に出る |
夏・二人で暑い夏の盛り場を ボクタチ うきうき歩いた ネオンの隙間を 摺り抜けては どうしても 真直ぐに歩けない 賑やかに 賑やかに 出来るさ 賑やかに “長いドレスが欲しいなあ あの飾り窓の……” ポツンとひと言 心の中に 夢の径をたどって そっと収まる いつかの夏に そんな言葉 暑い夏の真夜中に ボクタチ とつぜん気が付く ダルイ体を タタミの上に 危なっかしく投げ出した そのあとで ひっそりと ひっそりと 出来るさ ひっそりと “カレーライスが 食べたいなあ 綺麗なレストランで……” ポツンとひと言 寝言みたいに 夢の径をたどって 消えてしまう いつかの夏に そんな言葉 | 六文銭 | 及川恒平 | 及川恒平 | | 暑い夏の盛り場を ボクタチ うきうき歩いた ネオンの隙間を 摺り抜けては どうしても 真直ぐに歩けない 賑やかに 賑やかに 出来るさ 賑やかに “長いドレスが欲しいなあ あの飾り窓の……” ポツンとひと言 心の中に 夢の径をたどって そっと収まる いつかの夏に そんな言葉 暑い夏の真夜中に ボクタチ とつぜん気が付く ダルイ体を タタミの上に 危なっかしく投げ出した そのあとで ひっそりと ひっそりと 出来るさ ひっそりと “カレーライスが 食べたいなあ 綺麗なレストランで……” ポツンとひと言 寝言みたいに 夢の径をたどって 消えてしまう いつかの夏に そんな言葉 |
春は日傘の春は 日傘の 其の上に 白い日射しが 降り積もる 独り芝居も もうはねた さよなら町は 行き止まり 差した日傘の 其の中に 想い出ばかり 降り積もる 夏は 祭りの 人々の やぐらのもとに 舞い集う よしや 心が 出掛けても さよなら町は 行き止まり 耳を かすめる 口笛は あの日からなる “まつりうた” | 六文銭 | 及川恒平 | 及川恒平 | | 春は 日傘の 其の上に 白い日射しが 降り積もる 独り芝居も もうはねた さよなら町は 行き止まり 差した日傘の 其の中に 想い出ばかり 降り積もる 夏は 祭りの 人々の やぐらのもとに 舞い集う よしや 心が 出掛けても さよなら町は 行き止まり 耳を かすめる 口笛は あの日からなる “まつりうた” |
ひとりぼっちのお祭り西の方に 行けたなら 僕は カリカリと 西瓜を食べる 残った種が スクスクと伸びて 心の中に 育っていくだろう 擦切れた レコードと うずもれたタマシイが ひとりぼっちで うかれだして 寂しいお祭りを始めるだろう 西の方に 行けたなら 僕は カリカリと 西瓜を食べる 黒い大きな サングラスで やっと僕は お日様からのがれて ひとりぼっちは嫌だけど やさしい言葉もいらないさ 広い砂漠の 真ン中で 寂しいお祭りを始めるだろう | 六文銭 | 及川恒平 | 及川恒平 | | 西の方に 行けたなら 僕は カリカリと 西瓜を食べる 残った種が スクスクと伸びて 心の中に 育っていくだろう 擦切れた レコードと うずもれたタマシイが ひとりぼっちで うかれだして 寂しいお祭りを始めるだろう 西の方に 行けたなら 僕は カリカリと 西瓜を食べる 黒い大きな サングラスで やっと僕は お日様からのがれて ひとりぼっちは嫌だけど やさしい言葉もいらないさ 広い砂漠の 真ン中で 寂しいお祭りを始めるだろう |
ホワンポウエルの街あなたは しばらく 窓の外を 見ていた 遥か遥か 南の街で…… 私は きっと 人波の中を 歩いている 遥か遥か 南の街で…… 暖かい雨が降るという ホワンポウエルの街で あなたは深く 息をついた あなたは やがて 本の上に 目を落とす 遥か遥か 南の街で…… 私は きっと 人波の中を 歩いている 遥か遥か 南の街で…… 暖かい雨が降るという ホワンポウエルの街で あなたは深く 息をついた | 六文銭 | 及川恒平 | 四角佳子 | | あなたは しばらく 窓の外を 見ていた 遥か遥か 南の街で…… 私は きっと 人波の中を 歩いている 遥か遥か 南の街で…… 暖かい雨が降るという ホワンポウエルの街で あなたは深く 息をついた あなたは やがて 本の上に 目を落とす 遥か遥か 南の街で…… 私は きっと 人波の中を 歩いている 遥か遥か 南の街で…… 暖かい雨が降るという ホワンポウエルの街で あなたは深く 息をついた |
ぼくはムギを知らないぼくはムギを知らない 粉のムギしか知らない ぼくはムギを知らない 粉のムギしか知らない ムギの写真をたくさん目にして ムギを知らずに 生きてきたのだ ムギを知らずに 生きてきたのだ 札幌市民としては 大して困らずに 日本国民としても 大して困らずに 地球人としては さてどうだったのか ぼくはムギを知らない 酒のムギしか知らない ぼくはムギを知らない 酒のムギしか知らない ムギという字をたくさん目にして ムギを知らずに 生きてきたのだ ムギを知らずに 生きてきたのだ 札幌市民としては 大して困らずに 日本国民としても 大して困らずに 地球人としては さてどうだったのか ぼくはムギを知らない 粉のムギしか知らない ぼくはムギを知らない 酒のムギしか知らない ぼくはムギを知らない | 六文銭 | 及川恒平 | 小室等 | 六文銭 | ぼくはムギを知らない 粉のムギしか知らない ぼくはムギを知らない 粉のムギしか知らない ムギの写真をたくさん目にして ムギを知らずに 生きてきたのだ ムギを知らずに 生きてきたのだ 札幌市民としては 大して困らずに 日本国民としても 大して困らずに 地球人としては さてどうだったのか ぼくはムギを知らない 酒のムギしか知らない ぼくはムギを知らない 酒のムギしか知らない ムギという字をたくさん目にして ムギを知らずに 生きてきたのだ ムギを知らずに 生きてきたのだ 札幌市民としては 大して困らずに 日本国民としても 大して困らずに 地球人としては さてどうだったのか ぼくはムギを知らない 粉のムギしか知らない ぼくはムギを知らない 酒のムギしか知らない ぼくはムギを知らない |
道それは美しい伯母様の家へ行く道であった それは木いちごの実る森へ行く道であった それは夕暮ひそかに電話をかけに行く道であった 崩れ落ちた町のなかに 道だけが昔ながらに残っている いそがしげに過ぎてゆく見知らぬひとびとよ それぞれがそれぞれの中に違った心をもって それぞれの行先に消えてゆくなかに 僕は一個の荷物のように置き去られて 僕は僕に与えられた自由を思い出す 右に行くのも左に行くのも今は僕の自由である 戦い敗れた故国に帰り すべてのものの失われたなかに いたずらに昔ながらに残っている道に立ち 今さら僕は思う 右に行くのも左に行くのも僕の自由である | 六文銭 | 黒田三郎 | 小室等 | 六文銭 | それは美しい伯母様の家へ行く道であった それは木いちごの実る森へ行く道であった それは夕暮ひそかに電話をかけに行く道であった 崩れ落ちた町のなかに 道だけが昔ながらに残っている いそがしげに過ぎてゆく見知らぬひとびとよ それぞれがそれぞれの中に違った心をもって それぞれの行先に消えてゆくなかに 僕は一個の荷物のように置き去られて 僕は僕に与えられた自由を思い出す 右に行くのも左に行くのも今は僕の自由である 戦い敗れた故国に帰り すべてのものの失われたなかに いたずらに昔ながらに残っている道に立ち 今さら僕は思う 右に行くのも左に行くのも僕の自由である |
流星花火「下町は田舎みたいだ」って 車に乗り合わせた女の子が言う 下町育ちの小室さんは 「成程……」 と、うなずく 道産児の僕は 「そうかな……」 と、首をかしげる 田舎の縁日には 肌寒い夏の空を 流星花火が飛び交っていた そいつが違うと 思うのだ | 六文銭 | 及川恒平 | 小室等 | | 「下町は田舎みたいだ」って 車に乗り合わせた女の子が言う 下町育ちの小室さんは 「成程……」 と、うなずく 道産児の僕は 「そうかな……」 と、首をかしげる 田舎の縁日には 肌寒い夏の空を 流星花火が飛び交っていた そいつが違うと 思うのだ |
私の家なだらかな坂道を くるまが登って行く 坂の下には私の家がある 大きな木の葉が 空を隠している あたたかい風が くるまのうしろで吹く 坂の下には私の家がある 静かな昼下がり 誰かの声がする 君がかかえている絵の中の 君がかいたつつましい絵の中の さわやかな春が 通り過ぎて行く 坂の下には私の家がある 大きな木の葉が 空を隠している | 六文銭 | 及川恒平 | 原茂 | | なだらかな坂道を くるまが登って行く 坂の下には私の家がある 大きな木の葉が 空を隠している あたたかい風が くるまのうしろで吹く 坂の下には私の家がある 静かな昼下がり 誰かの声がする 君がかかえている絵の中の 君がかいたつつましい絵の中の さわやかな春が 通り過ぎて行く 坂の下には私の家がある 大きな木の葉が 空を隠している |
わたしの紙風船わたしの心の 紙風船 叱られたってさ 踏まれたってさ おもいきり 息吹きこんだらね まんまるくなるよ そうらポン ポポポポン めそめそしないよ もひとつポーン わたしのかわいい 紙風船 泣いてたってさ ペシャンコでもさ おもいきり 息吹きこんだらね まんまるくなるよ そうらポン ポポポポン くよくよしないよ もひとつポーン もっと高く もっと高く あかるく かるく 舞い上がれ 赤い夢見る 紙風船 ポーン ポーン もひとつポーン ルル…… | 六文銭 | 嶋岡晨 | 越部信義 | 越部信義 | わたしの心の 紙風船 叱られたってさ 踏まれたってさ おもいきり 息吹きこんだらね まんまるくなるよ そうらポン ポポポポン めそめそしないよ もひとつポーン わたしのかわいい 紙風船 泣いてたってさ ペシャンコでもさ おもいきり 息吹きこんだらね まんまるくなるよ そうらポン ポポポポン くよくよしないよ もひとつポーン もっと高く もっと高く あかるく かるく 舞い上がれ 赤い夢見る 紙風船 ポーン ポーン もひとつポーン ルル…… |
わたしは月にはいかないだろうわたしは月にはいかないだろう わたしは領土をもたないだろう わたしは唄をもつだろう 飛び魚になり あのひとを追いかけるだろう わたしは炎と洪水になり わたしの四季を作るだろう わたしはわたしを脱ぎ捨てるだろう 血と汗のめぐる地球の岸に わたしは月にはいかないだろう | 六文銭 | 大岡信 | 小室等 | 六文銭 | わたしは月にはいかないだろう わたしは領土をもたないだろう わたしは唄をもつだろう 飛び魚になり あのひとを追いかけるだろう わたしは炎と洪水になり わたしの四季を作るだろう わたしはわたしを脱ぎ捨てるだろう 血と汗のめぐる地球の岸に わたしは月にはいかないだろう |