αを待ちながら染みついてしまった雨のように 歪んでいった後悔を見つめた 鮮明な世界に息を吐いては戻して ないまぜになっていた 「飛び立てやしないんだ」指を差して 飛び降りたあいつが言っていた 劣等感は気配を増して向こうへ 萌芽する暗い夢 まだ不完全な 拍動の示す重たさも 思いあぐねた 軽率な感情もすべて 翻って ぼくが開けていく 目を背けていた 些細な呪いを 確かに見つめていたのは 許すためと気付いた 非常階段の空白を恐れるように ただ深く息を吸ったんだ 日常が隠していた小さな穴 また一つ 鋭敏な瞳でぼくを刺して αは笑って言っていた 「冷笑は私たちを呑み込んだままで 隔て続ける」 この失望を 成長痛と言うのならば 閉じた心は どこを目指している 零れ落ちていく 世界の実像を 取り戻す それは彼を生かすためでしかないのか 曇天に沈む 街の最果てには 軽蔑の反転に 鍵が隠されてた 君を開く 隙間風が吹いて 今 声を聞く 繋ぎ合わせた糸を 手繰る日々にも希望を 未完成なぼくのまま 頬を噛むけれど 伸ばした手を信じた 待ち続けていた 描き換えた世界が どうか色褪せていかないように | 青く滲んだ月の行方 | 青羽悠 | YuuUuuu | | 染みついてしまった雨のように 歪んでいった後悔を見つめた 鮮明な世界に息を吐いては戻して ないまぜになっていた 「飛び立てやしないんだ」指を差して 飛び降りたあいつが言っていた 劣等感は気配を増して向こうへ 萌芽する暗い夢 まだ不完全な 拍動の示す重たさも 思いあぐねた 軽率な感情もすべて 翻って ぼくが開けていく 目を背けていた 些細な呪いを 確かに見つめていたのは 許すためと気付いた 非常階段の空白を恐れるように ただ深く息を吸ったんだ 日常が隠していた小さな穴 また一つ 鋭敏な瞳でぼくを刺して αは笑って言っていた 「冷笑は私たちを呑み込んだままで 隔て続ける」 この失望を 成長痛と言うのならば 閉じた心は どこを目指している 零れ落ちていく 世界の実像を 取り戻す それは彼を生かすためでしかないのか 曇天に沈む 街の最果てには 軽蔑の反転に 鍵が隠されてた 君を開く 隙間風が吹いて 今 声を聞く 繋ぎ合わせた糸を 手繰る日々にも希望を 未完成なぼくのまま 頬を噛むけれど 伸ばした手を信じた 待ち続けていた 描き換えた世界が どうか色褪せていかないように |
逆三日月雲の隙間から光は差して 風は今日も服を乾かして 室外機の影、愛を囁いて 腹が減る生活の兆し 社会の手綱を見失って 二千と四半世紀まで少し 大きく変わってしまったのかな それでも続いていくんだな もう少し願いたいと 月を睨むやりきれなさよ そんな時代の残り香に 色鮮やかな 姿を見る季節 あのとき信じたものたちが 霞んで行くのは気のせいか 積もる日々には花束を 変わらないものもある いくつかは もう 星が降る夜は過ぎたけど 未だ輝くあの月よ 何を覚えているのだろう 何度も 星が降る夜は過ぎたけど 月までどれほど遠いだろう 思いを馳せて微睡む もう明け方 君を思い出した あれは春風 夏の日差し 紅葉 白い吐息 日々に 警笛が響いて 蒸気の夢と摩天楼と その光に 暗転の後にぱっと瞬いて観客は僕だけ それでも 星が降る夜は過ぎたけど 暁に白むあの月よ 何を残していくのだろう 何度も 星が降る夜は過ぎたけど 滲んで消えゆく、それならば そろそろ行こうか 背を向く明け方 交差する道半ばの今に立って 駆け出したなら 寂しささえ もう離れ行くだけ 星が降る夜は過ぎたけど 未だ輝くあの月よ 何を覚えているのだろう 星が降る夜は過ぎたけど 月までどれほど遠いだろう 何も消えはしないだろう 途方に暮れる僕だって 信じられない夜も信じて 明日を 明日を 選んできたんだ 不器用に息を切らして 手放したものも追い越して 明日を 明日を 明日を 明日を叫んで 朝を迎えて | 青く滲んだ月の行方 | 青羽悠 | 池澤英 | | 雲の隙間から光は差して 風は今日も服を乾かして 室外機の影、愛を囁いて 腹が減る生活の兆し 社会の手綱を見失って 二千と四半世紀まで少し 大きく変わってしまったのかな それでも続いていくんだな もう少し願いたいと 月を睨むやりきれなさよ そんな時代の残り香に 色鮮やかな 姿を見る季節 あのとき信じたものたちが 霞んで行くのは気のせいか 積もる日々には花束を 変わらないものもある いくつかは もう 星が降る夜は過ぎたけど 未だ輝くあの月よ 何を覚えているのだろう 何度も 星が降る夜は過ぎたけど 月までどれほど遠いだろう 思いを馳せて微睡む もう明け方 君を思い出した あれは春風 夏の日差し 紅葉 白い吐息 日々に 警笛が響いて 蒸気の夢と摩天楼と その光に 暗転の後にぱっと瞬いて観客は僕だけ それでも 星が降る夜は過ぎたけど 暁に白むあの月よ 何を残していくのだろう 何度も 星が降る夜は過ぎたけど 滲んで消えゆく、それならば そろそろ行こうか 背を向く明け方 交差する道半ばの今に立って 駆け出したなら 寂しささえ もう離れ行くだけ 星が降る夜は過ぎたけど 未だ輝くあの月よ 何を覚えているのだろう 星が降る夜は過ぎたけど 月までどれほど遠いだろう 何も消えはしないだろう 途方に暮れる僕だって 信じられない夜も信じて 明日を 明日を 選んできたんだ 不器用に息を切らして 手放したものも追い越して 明日を 明日を 明日を 明日を叫んで 朝を迎えて |
端正な夜満月が僕を 焦がしてくれたら うわ言みたいに願ってる 濡れたコンクリート 退屈な影は どこにも行けないままで 蹴り続けた石は今日も 排水溝に消える いつかこうして見上げた空は 等身大のこの身をあざ笑っている 願い方を忘れた僕らは 行く宛てのない自由を睨んだ 器用に叫ぶんだよ 響きやしないんだよ また立ち尽くしているんだよ 簡単なことだ 簡単に生きるんだ 流れ去る景色の中で 息を吸って吐いて 車窓を濡らして 留まるこの青い影 連れ去ってくれよ 夜の果てまで 積み上げたもの何もかも すべて要らないんだよ 居座り続けた安寧も 願い方を忘れた僕らは 思い出したように悔むんだ この手に委ねられた未来は いつまでも小さく凡庸だった それでも明日は来るんだよ そこで生きていくんだよ きっと上手くやるんだよ 願い方を忘れた僕らは 「それでも」って今更呟くんだ まだ夜は明けないだろう 端正なままの僕らは進もう | 青く滲んだ月の行方 | 青羽悠 | 葵木ゴウ | | 満月が僕を 焦がしてくれたら うわ言みたいに願ってる 濡れたコンクリート 退屈な影は どこにも行けないままで 蹴り続けた石は今日も 排水溝に消える いつかこうして見上げた空は 等身大のこの身をあざ笑っている 願い方を忘れた僕らは 行く宛てのない自由を睨んだ 器用に叫ぶんだよ 響きやしないんだよ また立ち尽くしているんだよ 簡単なことだ 簡単に生きるんだ 流れ去る景色の中で 息を吸って吐いて 車窓を濡らして 留まるこの青い影 連れ去ってくれよ 夜の果てまで 積み上げたもの何もかも すべて要らないんだよ 居座り続けた安寧も 願い方を忘れた僕らは 思い出したように悔むんだ この手に委ねられた未来は いつまでも小さく凡庸だった それでも明日は来るんだよ そこで生きていくんだよ きっと上手くやるんだよ 願い方を忘れた僕らは 「それでも」って今更呟くんだ まだ夜は明けないだろう 端正なままの僕らは進もう |
途方日出ずるようなグッバイ 彼方へ走っていく 止めないでくれって 勇むけど赤信号 置き去られたAM 勾配を気遣い 混線の様相 白波の行く先 後悔はいつの日も眩しく 停滞の温もりは優しく 淡く溶ける憧れ 何にも知らない 風を誘い また当てなく捻ったスロットル 今、揺蕩う未来が遠ざかる しがない 排煙の占い ただ目の前に迫るやつがいる 猫みたいな顔で居座り待つ 抱き締められたくて 見つめて黙って ふと君が怖くて 嫌になっちゃうな ごめんな 世界で二番目の 道化師だった俺は 欺いてしまった ことだけ覚えてる 回想のように続くこの道 至る先には小さな意志 灯る光 手で繋いで 誰も知らない 完全な夕凪 錨を揚げ漕ぎ出すぼろ船に 憐みの汽笛が鳴り響く いらない 見送りはいらない 向かい風が体を過去にする 生まれ変わりながらも泣いている どれくらい 何が待ってる 何も知らない 風を誘い また当てなく捻ったスロットル 今、揺蕩う未来が遠ざかる 消えない 未だ相容れない ただ目の前に迫るやつがいる そいつもいつかは途上にいる | 青く滲んだ月の行方 | 青羽悠 | YuuUuuu | | 日出ずるようなグッバイ 彼方へ走っていく 止めないでくれって 勇むけど赤信号 置き去られたAM 勾配を気遣い 混線の様相 白波の行く先 後悔はいつの日も眩しく 停滞の温もりは優しく 淡く溶ける憧れ 何にも知らない 風を誘い また当てなく捻ったスロットル 今、揺蕩う未来が遠ざかる しがない 排煙の占い ただ目の前に迫るやつがいる 猫みたいな顔で居座り待つ 抱き締められたくて 見つめて黙って ふと君が怖くて 嫌になっちゃうな ごめんな 世界で二番目の 道化師だった俺は 欺いてしまった ことだけ覚えてる 回想のように続くこの道 至る先には小さな意志 灯る光 手で繋いで 誰も知らない 完全な夕凪 錨を揚げ漕ぎ出すぼろ船に 憐みの汽笛が鳴り響く いらない 見送りはいらない 向かい風が体を過去にする 生まれ変わりながらも泣いている どれくらい 何が待ってる 何も知らない 風を誘い また当てなく捻ったスロットル 今、揺蕩う未来が遠ざかる 消えない 未だ相容れない ただ目の前に迫るやつがいる そいつもいつかは途上にいる |
街の地球人たち後の祭りみたいだ 星屑に浮く僕は 画廊の影に眠った 裸の君を夢見た 乗っかって 跨って 抑えつけてたことが 膨らんで サイレン鳴って 体を連れ去った 風吹いて 切って痛いね 不器用だから 塗り替えて行って 知らない極彩色へ ふんづけたって 消えないんだって 余裕な声で 誰もいなくて混濁 さんざめく光さえ届かないんだ 我に返ったのにまた 分からないふりは何故 傷は見せちゃいけないと 傷以外を曝した また重なって 繕って それでも零れてった 僕だって 君だって ただ愚直なだけさ 夜が来て 泣いてみたって 明けないんだよな また一人 「待って、待って」って 消えていく星で 空を向いて 鴉が鳴くのは 帰り道を見失ったから 転がり出してしまった僕は 止まらないから 折り合って探して 繋いで遠い遠い場所へ 澱みなくて綺麗で 世界は敵だったから 偽りなしで息をしたいんだ 目を逸らさず生きていたいんだ | 青く滲んだ月の行方 | 青羽悠 | yamada | | 後の祭りみたいだ 星屑に浮く僕は 画廊の影に眠った 裸の君を夢見た 乗っかって 跨って 抑えつけてたことが 膨らんで サイレン鳴って 体を連れ去った 風吹いて 切って痛いね 不器用だから 塗り替えて行って 知らない極彩色へ ふんづけたって 消えないんだって 余裕な声で 誰もいなくて混濁 さんざめく光さえ届かないんだ 我に返ったのにまた 分からないふりは何故 傷は見せちゃいけないと 傷以外を曝した また重なって 繕って それでも零れてった 僕だって 君だって ただ愚直なだけさ 夜が来て 泣いてみたって 明けないんだよな また一人 「待って、待って」って 消えていく星で 空を向いて 鴉が鳴くのは 帰り道を見失ったから 転がり出してしまった僕は 止まらないから 折り合って探して 繋いで遠い遠い場所へ 澱みなくて綺麗で 世界は敵だったから 偽りなしで息をしたいんだ 目を逸らさず生きていたいんだ |